桃山日記: わが町の賀川豊彦メモリアル

2019年5月31日金曜日

わが町の賀川豊彦メモリアル

20180502

　賀川豊彦さんは生まれは神戸だが多感な少年時代を徳島で送ったため徳島市や鳴門市大麻などにその記念物がある。去年の１１月に紹介した大麻の賀川豊彦記念館もその一つだ。しかし私の住んでいる鴨島には賀川さんとのつながりがないため記念物はないだろうと思っていた。ところがわが町にも賀川さんの記念物があったのだ。

　ここは大昔、鴨島の某名士が経営していた製糸工場があった跡地に建てられたホテルの一角にある教会、というよりチャペルといったほうがいいだろう。というのもこのホテルは結婚式場としても運営されているため、信者かどうかにかかわらずこのチャペルで結婚式を執り行うからである。

　賀川さんはクリスチャンだが、こことどんな関係があるのだろうかと調べると、この某名士は古くからのクリスチャンで製糸工場とともにキリスト教系の幼稚園も経営している。その幼稚園の沿革史を見ると『昭和22 年、賀川豊彦氏来鴨島。キリスト教主義の学園となる』とある。これ以上は詳しく書いていないが、つまりはこの鴨島に賀川さんはやってきて、その彼の思想に共鳴して某名士の奥さんがキリスト教主義を標榜した学園を立ち上げたということであろうか。

　チャペル横の掲示板には結婚式場の宣伝とともに、賀川さんに関する地元新聞の切り抜きが貼ってあった。