二週間にわたる冬季五輪が終わった。始まるときはあまり関心がなかったが、テレビのニュースでもネットでもこの話題を盛んに取り上げるため、私もだんだん関心が出てきた。こんまい頃から私自身、徒競走など先着で順位を決めるスポーツは極めて苦手であったため、スキー、スケート、など順位を競う競技にはあまり関心がない。
私としては速さやタイムを競うものより、妙技や見た目の美しさ、を見せてくれる競技の方が断然面白かった。速さやタイムによる比較は客観的であるため疑問の余地なく順位は自動的に決定するが、妙技、見た目の美しさ、は主観的なものであるため、私が「いんや~。よかったわ。」と思っても意外と順位が低かったりする。
そんな妙技、見た目の美しさ、で楽しませてくれたのがスノーボード(ハーフパイプ)、フィギュアスケートであった。え~と、もうはや名前わっせたわ、19歳の今風の男の子のスノーボードで空に舞う姿、見てて感心したわ。カメラのアングルにもよるのだろうが、天空を背景に、まるで重力がないように自由自在にくるくる舞う姿は美しくて感動したわ。
それとフィギュアスケート、クラッシックやポピュラー音楽など私でも知っている音楽に合わせて氷上で舞い、跳躍し、すごい速さで回転する姿は、「美」そのもの、大いに気に入った見ものじゃったわ。世間のおおかたは羽生の方に軍配を上げたが私としては宇野の方が見ててよかった。
日本は冬季五輪史上最大のメダル獲得数ということらしいが、それでも全体の順位は11位、アジア地域では1位と言いたいが、韓国が上に位置し、アジア地域での1位を譲っている。韓国は開催国で4年間準備してきたのだからこの順位はまあ妥当だろう。
小国(人口)のノルウェイが1位だが私としては意外感はない。もともと冬季五輪の競技は大別して「ノルディック競技」と「アルペン競技」に分かれている。ノルディック競技はその命名でもわかるようにスカンジナビアのノルウェイ地方あるいはスエーデンの内陸部にあった伝統的なスキーの技が基本となっている。ルーツはノルウェイの文化風習にあるのであるから、メダルが多いのも納得できる。
じゃあアルペン競技の故郷本場のスイスはどうかとみてみると順位は8位、ゲゲッ!韓国よりゲトではないか!ところがねぇ~、アルペン競技の故郷、アルプス山脈はスイスだけのもんじゃないんですよ。アルプスの高い山の峰は大体スイスの国境付近にある、ということはスイスと国境を接している国々にもスイスに劣らぬ峻険なアルプス山脈があるのである。その周辺の国々とは、南東フランス、南ドイツ、イタリア北部、オーストリア(ここはスイスに劣らず山国である)。つまりアルペン競技の故郷はこれらの国々に跨るといっていいのである。そうするとスイスに加えて、ドイツ、フランス、オーストリアもそうだからやはり競技発祥のルーツ国は強い。
カナダ、米国もたくさんメダルを取っているが、国が広大でスポーツ資金も潤沢、アルプスに似た山もあるし、そこには一年中スキーが出来る氷河もある。そして欧州や世界から有能な人が移民してくるから、夏冬五輪ともメダル大国である。
などなどと偉そうに解説していたら上表にある1~10位までの国がメダルに強い理由を説明してしまったように思うが、いやちょっと待てよ、いっちょ抜けてまへんか?数えてみてつかはれ、え、全部、網羅してるって?いや、オランダが入ってまへんがな。とすると、オランダが貧ちょこまい国(人口が)にかかわらずつよ~~い理由はなんやろ。
まずオランダが強い分野はスケートである。なるほどノルディック競技は北欧、アルペン競技はアルプス諸国とおらが国のスポーツだ。とするとオランダはスケートがおらが国のスポーツか?雪が多くて比較的ゆるやかな丘陵が多い北欧はノルディック競技が発達し、山岳で氷河が発達し急峻なスロープの多いアルプスでアルペン競技が発達したのは頷ける。そうするとスケートのオランダは・・・?
スケートが盛んな北海道でも地域性があることを知っているだろうか、北海道でもオホーツク海側や東北海道の釧路根室あたりがスケートが盛んである。この辺り気温が低いが雪が少ない。氷上に大雪が積もればスケートに具合が悪いことは察しが付く、それから考えるとオランダは確かに北欧やアルプスに比べると雪が少なそうである。まあ、地理的条件はそろっているがスケートのルーツをたどれるようなものがオランダにあったか?
すぐ思いついたのがブリューゲルのあまりにも有名な絵である。皆さんもきっと見たことがあるでしょう。今から500年前のオランダあたり(フランドル地方)の冬の風俗を描いた絵です。
遠望に氷の張った運河か池で大勢の人々がスケート(エッジのある靴でなしに木靴で滑っている)に興じているのが見られます。
同じブリューゲルの作品で、これもスケート(上と同じエッジのない木靴で)をやってます。
百聞は一見に如かずですね、やっぱ、オランダは只者ではなかった。中世のころからスケートをする文化的背景があっんですね。オランダはスケートに強くてあたり前田のクラッカーなのである。
冬の競技であるノルディック、スキー、スケートはすべて欧州あるいは北米がルーツである。それじゃあ強くて当たり前の気がする。それなら冬の競技で欧州以外で生まれたなんか競技はないか?もしあれば欧米中心の冬の種目に入れることも考えたらええんとちゃうか。世界屈指の大雪の降る日本になんかないか?ありました。江戸時代の越後湯沢付近で生まれた鈴木牧之の「北越雪譜』に出てくる大雪を漕ぐ履物が左の図絵の「かんじき」、十メートルに近い積雪という世界でもまずここ以外には見られない深雪を歩行するための道具です。私は雪の中の歩行と言いましたが鈴木牧之は「かんじきで雪の中を漕ぐ」と表現しています。
2~3m積もったフワフワの新雪をこれを使って競技するのはどうでしょう。まさに日本にルーツのある冬の競技となるんじゃないでしょうか。
ただ実現性はほとんどないと思います。何せ、数メートルのフワフワの新雪(数メートルの新雪だから数メートルが一晩で降らなきゃならない)が降る所なんか、世界広しといえど日本海側の山岳地帯しかおまへんからなぁ。日本の新潟、秋田、山形、あたりくらいしか競技が開けまへんわ。でももし、かんじき競技があれば数メートルの深い雪をかんじきで漕いでいく日本人が金銀銅とるのはあたりまえでっせ。(五輪の会場の雪はみんなシマリ雪・カタ雪です。このような状態のところだとアイゼンをつけて競争すればただ足の速いだけのものが勝ちますが、フワフワの数メートルの綿菓子みたいな新雪では体がズボット全部埋まってしまい、走るなんどという動作もできません、唯一進めるのが日本の最深雪で生み出された直径1mもあるかんじきです。これをはいて雪に埋没しないように、この絵のようにかんじきのヒモを手に握り、エイホ、エイホ、と調子を取り手を持ち上げて足と連動し、雪の中をまさに漕ぐように進んでいくのです。単に足の速いだけのものが早く進めるわけはありません。かなり熟達した特別の技量が必要となります。)
冬の五輪に刺激されて冬の五輪を描いた映画(DVD)を見ました。このようなジャンルの映画で有名なのは『クールランニング』でしょう。おそらく皆さんも見たんじゃないでしょうか。私も昔見ました。それとは別の冬季五輪の映画です。題名は『イーグル・ジャンプ』、これは実話を基にした映画である。
五輪開催中でもあり、結構面白かったですよ。ビデオ屋では旧作になるから80円で借りられまっせ、よかったらどうぞ。
おおよそのあらすじは・・・・・
エディ・エドワーズは幼い頃からオリンピック選手に憧れていた。だが、近眼で運動音痴なエディには到底無理な話だと周囲からは馬鹿にされていた。そんなある日、イギリス国内にスキージャンプの有力選手が誰もいないと知ったエディは、スキージャンプのイギリス代表選手になるため練習場があるドイツの雪山へと向かうのだった・・・・・
見る人のためにこれ以上のあらすじはやめておきます。
さて冬季五輪も昨夜で終わりましたが、ここは私の好きな冬季五輪シモネタでしめとしましょう。
冬季五輪が始まったころから、ネットでは韓国冬季五輪会場にある「モルゲッソヨ」像をネット民のみなさんが、目引き袖引き見たか、見たか、と大盛り上がりです。私は見てなかったので、さっそく、クリックで見ました。それが・・・
ほうほう、ワイとしては嫌いじゃないな~、いや~、韓国人センスあるわ(皮肉じゃないよ)と思う、ところがネットではおおむね卑猥でふさわしくないと嘲笑する風が強かった、なんで?私としてはこれ、立派な芸術作品とも見えるし、神聖な宗教的ご神体と言っても頷ける。ワイの育った阿波ではもっとえげつないチンポの形そのものがご神体となった「お花はん」や金精様の神社があってそれを見て育っているので、ぜんぜん卑猥とは思わない。まして、チンポそのものであるまいし、むしろある象徴的な芸術作品として素直にとらえるわ。
そして二連発目、一昨日、五輪のスケート会場に、こんなおっさんが侵入して、よたよたと白鳥の湖を踊りました。もちろん違法侵入者、でも5分ほどつかまりもせずひっくりこけながら踊ったそうです。なんかアピールしたかったようです。テロであったらとおもうとドキッとしますが、結果的には人を笑わかすだけのおもろいおっさんでした。こんなのも好きだなぁ~。なぜか局部に猿の顔をつけてる、なんで氷上に猿?と思ったがもしかするとこのおっさん、ここに来る前に日本の長野の地獄谷に寄って雪の中温泉につかるお猿さんをみて、感動してチンポに飾ったのかもしれないな。
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