今日は蔵本の祇園さんのお祭りである。昼前に見に行ったら、参道も境内も
「だぁれも、おらへん」
間違いではないはず、幟も提灯も出ている。祭りのポスタにも17日からと書いてある。
出直して、午後8時ころ行くと、露店がでて、参詣客大勢いる。
にんぎゃかな歌も聞こえる。本殿横で恒例のカラオケ大会をやっている。
今、徳島市で祇園さんといえばこの蔵本の祇園祭を思い浮かべるが、100年前のモラエスさんの時代は違った。徳島中心部に近い春日神社の上にある、祇園社(八坂神社)の方が有名で、露店も数多く出ていて参拝客が押し寄せていた。
モラエスさんの日記から
「徳島は「まつり」の地であるが、この時期は(真夏)はふだんにまして多いのだ。ついこの間は金毘羅さんの夏祭りが、明神社の夏祭りが、八幡神社の夏祭りが、そのほか数多くの祭りがあった。目下のところは、祇園社の夏祭りで、これは一週間続く。・・・・・夕方、少し生気をとりもどして戸外へ出ると、祇園社のあたりの街路を埋め尽くす人並みは実に感動的である。・・・・・道の両側には果てしなく小屋が並び、花、菓子、冷たい飲み物、果物、女の子やこどもが欲しがるさまざまなちょっとしたつまらないものを売っている。奥の方の道の行き詰まりに、祇園社のある大滝山の黒々した影が威圧するようにそそり立つ。山を見上げると、今やその上の蒼穹には、八日目の上弦の月が美しい輪郭をくっきりと描き出し、あたりに、人々の上にやわらかな光を放っている。人波とともに進み、寺町を通りすぎ、影に沈む山を登ると、中腹の祇園社に着く。」
道の両側に並ぶ露店の数も、寺町のあたりから続く参詣の人の数も、いかに多かったがわかる。ところが今は、祭礼日でも、露店が出ることもないし、参拝者も少ない。空襲で寺町、大滝山付近も焼けてから、戦前の賑わいをとりもどすことはないそうだ。
これが現在の大滝山の祇園社
今日は7月17日、去年の同じ日は、本家の京都の祇園祭を見に行った。これが去年見に行った京都の祇園祭
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