2012年1月9日月曜日

性人の日


 今日は1月9日、成人の日である。徳島の街を歩いていて着物姿の若い男女を見るかな、と思っていたが一人も会うことはなかった。
 考えると「成人式」は最近は大学が休みのうちのお正月にする地方自治体が増え、もうすでにすんでいるところも多い。なるほど祝日の成人式の日だからといってやまさんの目に留まるようにぞべらぞべらと歩いてくれているわけではない。ところでこの徳島市はどうなんだろもうすんだのかな?

 私が成人を迎えた時代もそういえばあえて成人の日にしないところもあった。その理由は県外からの帰省に便利なように休みにするという理由のほかにもう一つ理由があった。
 それは真夏の「盆」ごろにする成人式であった。この暑い時期にすれば女の子は「振袖」は当然着られない。みんな夏物のワンピースか何かで来るだろう。
 衣装が華美に流れ、経済的に窮屈な家庭に高価な振袖を無理して調達しなくてもいいようにとの意図であった。

 私の街は成人の日にした。昭和40年代の半ば高度経済成長の終わりころでみんなかなり生活に余裕ができていた。そのためかやはり「振袖」が大半であったが、中には洋服の女の子もいた。
 私も無理して誂えてくれた「背広」を着て出席した。出席した後何か記念品をもらったはずだが思い出せない。そもそもこの「成人式」自体印象の薄いもので記憶にあまり残っていない。

 言葉で「冠婚葬祭」というのがある。この4つは人生の中での大切な儀式となっている。その中の「冠」にあたるのが成人式であるが私の場合、大切な儀式という意識もなかったのであろう、積極的に出たくはない、といって欠席するのも気が引ける。家族、近隣の見る目もあり、義理的でどこか他人事のような気持ちで出席したと思う。だから強く印象に刻まれないのは当たり前といえば当たり前である。

 ところで強く、「成人になったんだ!」との自覚を持つのはどんな出来事だろう。
 酒、あるいは煙草をやったときか。パチンコ屋、ポルノ上映館へ(時代が古いですね。今だとDVDで家で見られますね)入ったときか。
 まあ、「自覚」ということで言えば人さまざま。それぞれの「成人になったんだ!」というのがある筈。

 さてそこで「客観的に」という言葉が入れば、それはどうなんだろ?法律的には満20歳だから自分の誕生日がそれにあたる。じゃあ、体ではどうだろ?

 男の場合、かなり明確でインパクトの強い「性徴日」が訪れます。それを過ぎれば生物学的には「成人」ではないでしょうか。
 ここでその「性の記念すべき日」はさらに2つが考えられます。一つは「精通した日」もう一つは異性と(中には同性という方もおられましょうが少数派ということで今回は除きます)「性交」した日です。
 第一の「精通の日」を迎えると、性交によって精液を女性の体内に送り込み受胎させる能力を獲得したことを意味するので、この日を性人(成人)の日といっていいと思うんだけど、第2の異性と初めて「性交した日」も一人前のオスとして生殖行動をとった日として性人の日として記念されてもいいように思います。こちらがインパクトが強く印象にも深々と残るためどちらかというとこちらの方を。性人の日としたいという人が多いのではないでしょうか。

 しかし、後者だけを考えると性人に達しない人も出てくる。ここは広義に第一でも第二でも性人の日としたいと思います。

 ところで「精通」は放っておいてもある日自然にやってきますが、「異性との性交」、これを経験するのはそうすんなりと自然にはゆきません。相手もいることですし、
 「性交」を「成功」させるためには結構長~い、サクセックスストーリーが展開するのです。

 その異性との性交について「安易な!」、とか「性を何と思っているのか!」と非難されるような性人の日を迎えた方であっても、その初めての体験に至るまでは様々な紆余曲折があったはずで、結果だけの安易性のみをみて判断してはいけません。

 文豪、森鴎外が書いた『ヰタ・セクスアリス』(性欲的生活)の小説にあるような性の人生経験は誰しも持っているのです。
 
 新町川の橋の手前がそごうの陸橋上通路から見るとずいぶん人だかりがしている。近づいてみると今日は「よいえびす」。古い笹飾りを納めに行く人、新しい笹飾りをもらってくる人、露天を歩く人でにぎわっている。

 日本の神さんは、性に対しておおらかです。大勢の参拝の雑踏を見ながら

 「性は聖、そして生でもあるんじゃぞ!媾いせよ(まぐわい・性交)、媾いせよ、産めよ、増やせよ、地に満てよ!」

 といっているようです。

 「成人の日を迎えたみなさん。大いに楽しんでください。」

 追伸
 
  ある情報によると最近の若者(男の子)の第一義の「性人の日」は11歳中に迎え、第二義の「性人の日」は18歳中に済ますのが統計的に最も多いといわれているようです。昔と比べるとずいぶん早くなった気がします。
 18歳といえば高校三年ではないか。

4 件のコメント:

Unknown さんのコメント...

今日は宿直勤で、振袖姿の人は一人も見なかったです。虚しいです。(-_-,)

yamasan さんのコメント...

徳島市は別の日にしているのかもしれませんね。

 男女とも和服はいいものです。見たかったが私も今日は全然見られませんでした。

 ところで白髭がだいぶ伸びたやまさん。爺さんでもあるし、和装するとしたら
「狩衣」(神社の神主さんの着物に近いイメージです)です。

 似合うと言ってくれますか。

Unknown さんのコメント...

「狩衣」きっと似合うと思います。私は「水干」で行こうと思います。(^_^;)))

yamasan さんのコメント...

あ、それはいけません。水干では身分が低すぎます。転生の前世では平安貴族のはず、奥様が、あ、転生では妹かも、壺装束で都大路を行くときしんさまが水干では従者になってしまいます。やがては出家して阿闍梨となるが一応は貴族の私と同じ狩衣同士にしましょう。

 話変わりますが、黒沢の「羅生門」見ましたか?名作の邦画の一つですが、直垂、水干、壺装束が出てきます。白黒ですが視覚的にも芸術性が高く、時代考証もしっかりしてます。
 私の時代劇和装趣味はこれを見た影響が大きいかもしれません。

 主演女優の鉄漿、つくり眉の顔はぞっとするほど美しかったです。