寒くなると人は厚着になる。秋も終わり、この暖国でもそれなりに寒い冬がやってきた。11月から暖房器具も利用している。外出時には着膨れして出かけている。冬は他の動物にも一様に訪れるから動物もきっと寒いに違いないが、服も着ないで裸のままがんばっている。
街中を徘徊する動物といえば犬、猫が最も目に付くが、最近犬のほうは野良というのはめったに見ない。ほとんどの犬は家に飼われていて、犬小屋や室内で過ごして、栄養もたっぷりある飯もチャンちゃんともらえているため、もともと寒さに強い性質もあって、それほど寒さに震えているという感じはしない。
悲惨なのはよく見る野良ネコである。コタツネコという言葉があるようにネコは犬よりずっと寒がりだ。それなのに野良生活というのはさぞ寒さがこたえるだろう。
駅に居ついた野良ちゃんたち、昼は一日中無人駅の構内の陽だまりで寝そべっていたりするが、気温の下がる夜などはどうしているんだろう。どっかあったかいところにもぐりこんでいるのだろうか。
ケモノは文字通り毛皮に覆われているので防寒機能があり、また冬になるとやわらかい長毛の冬毛で覆われるから大丈夫といわれている。ワイらが見たほど野良も寒くはないのかもしれない。
この蔵本駅のノラはあったかそうな毛の下に数キログラムを超える皮下脂肪で覆われていて、寒そうな感じは全然しない。一目見るなり
『デカッ!』
ノラだが人懐っこく、呼んでやると、ミュゥ~、なんどと柄に似合わぬかわいい声を出して擦り寄ってきた。
4Kgはありそうだ。ネコというよりコロコロ肥えた子豚だ。寒さに震えそうなタマではなさそうだ。どちらかといえば暑苦しそうだ。
しばらくすると別のノラがやってきた。
そして体を丸く寄せ合ってお昼寝している。寒い冬の夜、このようにノラがたくさん集まりネコ団子を作って寒さをしのいでいるのかもしれないなと思った。
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