大仏殿の中に入る。正面に参拝所がある。大勢の人で中はごった返しているが、外国人が多いせいだろうか、また日本の若い人々は単なる観光の対象としてしか見ていないのだろううか、参拝所で手を合わせて頭をたれ拝む姿はほとんど見られない。
とうぜん正面の参拝場所には人は立っていない。順番を待つこともなく礼拝できる。10秒間くらいお祈りする。
この大きな仏様は『盧舎那仏』というそうだ。華厳教の中心仏であるとパンフレットに書いてある。さらに華厳経には「世界に存在するあらゆるものは、それぞれの密接な相関関係の上に成り立ち、秩序ある世界を形成している」ととかれている。パンフレットには簡単にそのようにしか書かれていないが、大仏像の台座のところにはもっと詳しい説明が書かれていた。
(二度のクリックで文字が読めるくらいに拡大できます)
そしてそれを視覚化したものが台座の蓮の花弁に刻まれている。写真では見えにくいが上記の写真の華厳経の説明版の①~④の教えを視覚化したものであると見てよい。
この説明、そして蓮の台座に刻まれた多くの仏を見ながら『三千世界』という言葉を思い浮かべた。われらの住む世界・宇宙は唯一絶対なものではなく。他にも多くの宇宙が存在し、その中にやはり悟りをもたらす仏がそれぞれにいる、そのような言葉の中で『三千世界』というのが使われているのだと思う。
これって!最新の宇宙論に似ていないか?
宇宙はワイらの宇宙だけでなく真空・虚無の中から量子のゆらぎによって多くの宇宙の卵がポコポコ生まれる。そしてビッグバンを経て一人前の宇宙に成長する。だから宇宙は決して唯一のものでなく他にも多くのワイらと似た宇宙がたくさん存在する。これってたしか多元宇宙論ちゅうんじゃなかったかな?
ずっと前にNHKの科学番組でやっていたぞ。ネットで探すとそのときのものかビジュアルな説明図があった。
下はイメージ画。シャボンのようなもの一つ一つが宇宙だ。
下はイメージ画。真空・虚無の水平面から多くの水玉(宇宙)が生まれ、成長する。
なんか大仏殿で見た華厳の教えに似ている気がするのはオイラだけか。
鎌倉時代以降の宗教は浄土宗をはじめ宗教らしい感じがするが奈良時代の宗派ってほとんど自然哲学のような教えのような気がするな。
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