早朝出発し日帰りで京都観光に行ってきた。午前中は祇園祭の見物。天気予報では雨だったが少しぱらついたくらいで傘も不要だった。
祭りの山車は全国各地にたくさんあるが京都の山鉾の見所は、側面に飾られているタペストリーあるいは絨毯である。鎖国といわれる江戸時代にもかかわらず古いものでは五百年、新しいものでは二百年以上前の世界各地から集められたものである。鎖国時代とはいえ長崎のオランダ貿易、琉球を通じた中国との貿易、アイヌを通じた山丹交易、あるいは対馬を経由する朝鮮貿易などからこれらの品を手に入れたのであろう。それらはいずれも一流品といわれるものばかりである。そんなものが集められる力を持った京都の町衆すごさがわかる。
下の写真にある山鉾の横を飾るこの絨毯(左の絨毯)は、最近までいつどこで作られたものかわからなかったが最新の科学的研究により13~14世紀ころチベット高原からタクラマカン砂漠・タリム盆地のあたりで作られた物であるとわかった。現在、その地方ではこのような絨毯を作る技術も担い手も滅びてしまっているという。この絨毯、江戸時代の京都までどのような経由でやったきたものかはまだわかっていない。歴史ロマンを感じさせる貴重な絨毯である。京都の山鉾巡行は『動く美術館』といわれるのも頷ける。
山鉾巡行の動画
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