2012年5月14日月曜日

小史学習ノート 17頁


 70年代になると、イギリスでは、ロックンロールの伝統を脱して、新たなサウンドの世界を構築しようという試みが見られます。
 自然に湧き上がるエネルギーやリズムからなるロックを、複雑で考え抜かれた、ある意味では冷静な音楽へ変身させようというものです。ダンスミュージックではなく鑑賞音楽へ変身させようとするものです。これには西洋のクラッシック音楽からのインスピレーションが大きいです。

 イギリスはロックの本場アメリカからも西洋クラッシック音楽のヨーロッパ大陸からも離れているがゆえに下に見るような影響を受け、新しい展開を生み出したのでしょう。

 イギリスにおけるロックとクラッシックを融合させようという動きは上記のような影響もあるが、シンセサイザーのようなテクノロジーの発達によるところも大きい。
 この技術によりスタジオ内やコンサート会場で、オーケストラの弦楽器などの音が自由に再現できるようになった。アーティストはそれを自在にあやつり、サウンドの選択肢を広げていった。
 そして、クラッシック音楽に注目することにより、歌という伝統的な形式を超越し、完全なインストゥルメンタルな曲作りにのぞんだ。ついにはクラッシックの第一楽章と同じくらいの(十数分~数十分)の長い曲まで作られるようになった。

光と音のショーへ  

ライトショー  
 例えば、ピンク・フロイトのコンサートにおいて常に欠かせない存在は、ライトを駆使したステージであった。最先端のテク、細かい演出、仕掛けが計算されており、グループのサウンドのイメージと調和するものであった。

ミキサー
 ミキサーも重要な働きをする。あらかじめ録音され調整されたサウンドはバンド演奏の基本となる。いわゆる音楽的な音のみではなく、心臓の鼓動、飛行機音、爆発音、その他日常の音など、さまざま使われるようになった。
  
コンセプト・アルバム  

 アルバムに収められていたそれぞれの曲が単一のストーリーや情景を物語るといったように、共通のテーマで結ばれたものを、コンセプト・アルバムといいます。
 最初のコンセプト・アルバムは、ビートルズの『サージェント・ペパーズ~』でした。その後、ザ・フーの『ロック・オペラ<トミー>』のような作品がつづく。流行するのは70年代に入ってからである。

 1曲3分という限られた時間でなく、40分たっぷり使ってひとつの音楽的なテーマを展開できるという魅力は、プログレッシブ・ロックという新たな潮流の担い手たちをひきつけた。
 中でも、思春期の若者の苦難の日々を描いた野心的な作品『ジェラルドの汚れなき世界』を発表したジェスロ・タルは、その代表的な例といえる。
 他にも、ジェネシスの『幻惑のブロードウェイ』、ピンク・フロイトの『ザ・ウォール』などがある。

 代表例:ホンのさわり程度でおます (クリックでヨウツベにとぶ)

エマーソン・レイク&パーマー『展覧会の絵』
ジェネシス『The lamb lies down』
ピンク・フロイト『狂気日蝕』 ※来週日食があるのでたくさんある中からあえてこれを選びました。
ザ・フー『トミー』

2 件のコメント:

Unknown さんのコメント...

ブリティシュ・ロック小史やってくれるんですか?うれぴ~です!やまさんオリジナルですか?よくできてますね。ただ好きで聞いていたログレッシブ・ロックですが、生い立ちとか考えると面白いというか、納得するな~って感じですね。しかし、狂気日食という言葉があったとは驚きです。当時は日食だったです。ロックオペラ「トミー」はいつ聞いてもいいですね!この映像何年のだろ?とにかくがんばって続けてくださいね!まだ未開の曲に出くわすかもしれませんし、新たな発見があるかもしれません。楽しみだな~(^o^)/

yamasan さんのコメント...

学習ノートですから、当然、テキストはあるわけです。でも前月にテキストにしていた本は図書館の本ですから、返却しました、ほんとは継続して借りたかったけど、予約者がいるみたいでできませんでした。これは最新の本だったのでよかったのですが、いまは参考にできません。
 
 最近、しんさまやMOTOさんが音楽のネタのブログが続いているのでそれに触発され、私も続きをやろうと思いました。
 昨日、図書館で別の本を3冊借りてきてこちらをテキストにノートをとっています。

 自分に少しでもロックの知識が増えればいいなと思っています。少なくともしんさまやMOTOさんのブログを読んで理解できるくらいは。