2011年9月2日金曜日

ああ、温泉場に行きたいなぁ~

 今日は台風の雨にふりこめられ家にずっといた。体調も良くないこともあり、文字通り家でゴロゴロしていて横になっている時間が多かった。
 横になるという姿勢が病気のような気分にさせるのか、ホントに体の内部が病変していてそれが横になりたがるしんどさを促すのか、どちらかよくわからないがほとんど病人の態であった。

 夜になってちょっと元気も出てきたが、暗くなるにしたがって雨、風ともに強くなり、元気が出ても外へ出歩ける状態ではない。

 「あ~、鬱じゃ、鬱じゃ、気晴らしになるようなことないかいな!」

 朝から見ているDVDにも飽きた。
 温泉へでも行ってくつろぎたいが、ローマのカラカラ浴場サウナ付き天然温泉は昨日と今日と2日続けて休みである。
 仕方ないので家の半畳の風呂に入るが、全然くつろがないし、面白くもない。

 「ああ、今日のような日、どこか山奥の湯治場で宿泊してのんびり過ごしたい。」

 かなわぬ夢である。そう思いつつもそんな温泉の旅情を文章の上だけでも感じたいと思い、本棚をあさってみるとある漫画家の書いた、温泉旅紀行の本があった。紀行文だが漫画家でもあるので載っているスケッチが実によい。

 行きたいなあ、と思っていた山奥の鄙びた湯治場の宿というイメージにピッタリである。文を読みつつスケッチの挿絵に慰められる。(クリックして拡大してご覧ください。左の方に打たせ湯もあります)

 はるか昔、若者の安い宿としてユースホステルが利用されていたころ、名前は忘れたが青森の北の方にある牧場が経営するユースに泊まった。
 そこには覆いも囲いもない広い露天風呂が牧場の真ん中にあった。人工照明の灯りからは遠く、町からも離れているため、夜、入ると湯船は真っ暗だが空は満天の星空。
 しばらく入っていると暗さに慣れてきてそう不便は感じない。

 この露天に入っていて忘れられないのは、満天の星空と、時折通る夜汽車であった。汽笛を長く響かせ、暗い丘にまるで星が光の列をなして通るのは、幻想的で旅情をかきたてるものであった。

 「宮沢賢治の銀河鉄道の夜のようだ!」 

2 件のコメント:

Unknown さんのコメント...

 最後のイラストのシチュエーションいいですね!理想的な夏の夜の過ごし方ですね。いい感じです!でも、夏より冬のほうがいいかも、あいあい温泉とかえびすの湯では役不足かな、やはり青森の北あたりの温泉でないとダメですね。「銀河鉄道の夜」は結構好きなアニメです、と言っても原作は小説でしょうけど、あの日本人離れした名前と、シュールな内容、それと細野春臣の音楽が印象的だったような気がします。(^_^♪

yamasan さんのコメント...

 宮沢賢治の作品の心象風景となったところはこの青森からちょっと南に行った岩手の北部です。
 東北も北のこの辺りになると冷温帯のヨーロッパと風土が似ていますね。そういうところからモダンな名前とかヨーロッパの童話のような話が生まれたんでしょうね。

 東北は素晴らしい温泉の宝庫です。行きたいですが「おあし」がありません。
 若い時あちこちめぐりましたから、もし行かれるなら、いいとこお勧めできます。