2011年3月22日火曜日

放射能、ちょっと神経質では

 関東6県の青果や牛乳に残留放射能が検出されたといって大騒ぎになっています。出荷停止、回収と続き生産農家は大打撃です。都市部の消費者はそれを食べないようにすればいいでしょうが、農家は残留生産物のみか風評の為、その地域の他の生産物で残留のないものまで売れなくなる恐れがあります。全く売れなくなればすぐに収入減となって現れ、ただでさえ苦しい農業経営が立ち行かなくなってしまいます。
 三陸の盛んな漁業も津波で壊滅的被害と言われているのに農業にもこの残留放射能被害、それに伴う風評被害が広がれば、日本の第一次産業は消滅的な危機を迎える恐れがあります。

 原子炉事故とそれに伴う放射能の汚染の広がりを最小限に食い止めなければならないのは、喫緊の課題で、全力で取り組まなければならないことですが、今回の残留放射能野菜、牛乳の報道、対処の仕方、ちょっと大げさではないのかと思います。

 私は医者・学者でないので断定的なことはいえません。ただ常識で考えるだけですが、今日の夜のニュースをみてこの話、騒ぎ過ぎではないかと思いました。
 ほうれん草の残留放射能について学者がコメントしてました。

 「えー、この値だとほうれん草を毎日100キロ(グラムちゃいますよ)食べ続け、何か月後に・・・・ムニャムニャ・・・っで、それくらい大量摂取でようやく何らかの健康被害・・・だから普通に食べる分には問題ない。」

 思わずわたし!吹き出し、TV画面に向かって突っ込みを入れました。

 「ほうれん草はシュウ酸が含まれているからそんなに多量に摂ったら、放射能障害の前にそっちの害がでるわ!」(シュウ酸で結石になる)

 「これだけ大量摂取してようやく・・・害が出る」だから「安心なんだ」と説明するのはわかるんですが
これこれ食べて害が出る。というような説明のしかた、安心のさせ方で、みなさん納得してその産地の生産物を買いますかね。聞いた人は

 「ほ~ら、量の多寡はあってもやっぱり健康被害が出るんじゃわ。」

 わたしゃ、消費者によけい風評被害を広め、誇大妄想を喚起するのではないかと思いますがねえ。

 むしろ自然放射能、さまざまな住居地に居住する人が自然から受ける自然放射能から説明したらどうでしょう。
 鉱物の露頭がある地方や温泉地などでは自然放射能の値が高い地方があります。別に人跡未踏地でなく有史以来人々が何の障りもなく住んでいた地方です。
 自然放射能の低い地方、高い地方、みんな平和に難なく暮らしています。これいったい放射能は何倍違うのでしょう。

 私、今60歳ですが、いま問題になっている、放射性ヨウ素、セシュウム、ストロンチュウムなんどとっくの昔ニュースで聞きましたし、わたしもそれ、もしかして過去にたっぷり浴びてますよ。
 私が中学生くらいまでアメリカ、ロシアは狂ったように熱核兵器(水爆の周りをウランで囲み極めて多量猛毒の放射性物質をまき散らす最悪の兵器)を大気圏で実験しました。とどめはノバジェムリャ島で行った50メガトンの核実験、これ3発で熱と放射能で日本が全滅します。

 で、幸か不幸か偏西風がおし寄せ吹き溜まる日本には連日、
 
 「放射能が降ってる、降ってる、今日も降ってる」
 
 忘れもしない、小学校の高学年の時。核実験から何日か経った頃。雨の日、学校の先生からなんて言われたと思います?

 「雨に濡れないようにしましょう。放射能の雨です。濡れると毛が抜けて、放射能禿げになります。」

 第五福竜丸からあげられたマグロからはアメリカの核実験の影響で、なんとガイガーカウンター(放射能測定器)の針が振り切れるくらいの放射能が検出されました。

 日本全土が放射能汚染されてました。
 わたしはそんな中で育ったんですよ。この時代との比較も出せばどうでしょう。
 自然放射能、そして50~60年代初期の連日連夜の核実験、これと最近の放射能汚染と比べ、それ以上なら、まあ、次の心配をしましょう。

 小話を一つ

 顕微鏡という便利なものが発明されました。熊さんはそれでまな板、そしておはぎを作るきな粉を顕微鏡で見ました。
 するとまな板には細菌がうようよ、きな粉にはダニがうじゃうじゃ、熊さん母親に向かって言いました。

 「おっかあ、これ見ねえ、きたなくて、もうおら食えねえぞ、死んだらどうするだ」

 「馬鹿をおいいでないよ、おまい、30までこれで生きてきて、おっかさんは60だよ、それで死んだかい!」

 チャンチャン!

4 件のコメント:

てるゆき さんのコメント...

僕も、そうですが、人間は地球に生かされている事を忘れています?

人間は、地球で自分勝手に生きています。

この地震で全世界の人が日々の生活を見直さないといけないのではないでしょうか?

でも、僕がそんなこと言っても誰もきいてくれませんが?

WHOchan さんのコメント...

今日自分は健康診断のためレントゲン検査を受けてきました。
また、少し放射能汚染が進んでしまいました。
しかし、今日レントゲン撮影をしてくれた先生はどう低く見積もっても50代後半でした。

余裕で生きてんじゃん。

テレビとは大袈裟にはなし注目を浴びることが視聴率につながるようなので悪い習慣がこんな時でも発揮されてしまうようですね。
正しい知識と対処法だけを教えてくれればそれだけでいいのですが、それが出来る人がいないのでしょう。まだまだ未知の部分が多そうです。

Unknown さんのコメント...

最近癌でお亡くなりになられる方が増えているようですが、これは昔は癌という病気がわからなかったので別の死因で扱われたので統計に入っていないだけで、今も昔も癌でなくなる方は多かったと思います。癌の原因は遺伝子の変異によるところが大きいいと思いますが、放射線もその中の一つですね。癌は放射線に限らず、食品・衣服・空気・精神等いろんな原因で発生し、一日で2~3000個は発生しているといわれています。それを免疫系で抑えているわけで、その数と能力の兼ね合いでバランスが癌側に傾くと癌が増えていくみたいです。ですから数の論理で癌で死ぬかどうかが決まってくるなかで、放射能が追い打ちをかけるとすぐに負けてしまうような気がします。そういう意味では今回の放射線が暫定規制値を超えたということは注意すべきことだと私は思います。暫定基準は食品衛生法にないので原子力安全委員の示した指標値を暫定として今回適用したみたいですが、水の場合WHOの定める10Bq/Lの30倍もの300Bq/Lが適用されていますから結構ゆるい基準とも受け取れます。日本は第二次世界大戦と東海村JCO臨界事故で経験済みなのでデータはかなり信頼性があると思います。JCOで亡くなった方の被曝は推定16-20シーベルトで遺伝子は染色体がバラに破壊されていたみたいです。放射線は積算被爆量で計算されますので微量でも注意が必要だと思います。もしかしたら近い将来「放射線被曝カード」というのが政府から支給されるかもしれませんね。

Unknown さんのコメント...

やまさんと反対の見方でコメント書いたんでポアされちゃいましたね。ごもっともです。では今度は逆の見方で応援しますので許してください。
確かに今回の報道はパニック誘発の危険のある内容ですね。もっと説明をしっかりして、大したことないけど念のためです的に公表してほしかったですね。この水1Lを一年間飲み続けたらですよとか、ホウレンソウ〇kgを何か月食べ続けたらですよとか言う感じでわかりやすくね。また、放射能は怖いとか言ってますが、ラドン・ラジウム温泉なんかは健康にいいと言ってみんな入ってますよね。調べたら生物に対して通常有害な作用を示すものが、ホルミシス効果とか言って微量であれば逆に良い作用を示す生理的刺激作用があるみたいです。ラドンで発電所できたらいいのにな~。今の量なら地域住民がみんな健康になるのに・・・。不謹慎な発言はこのくらいにして、今回の政府の報道は、責任問題と賠償の観点から致し方ない処置だと思います。政府も東電も国民の健康と利益のために動いていると信じたいです。政府や報道は、客観的な数値を正確に迅速にわかりやすく伝えればいいと思います。後はその情報をどう理解しどう扱うかは個人の問題ですからね。先の短い私たちはいいのですが、若い方たちが目に見えないものの影響で未来が台無しになるのは避けたいです。