暑くなった

　夜の十時過ぎても部屋の中は蒸し暑さを感じる。Tシャツ一枚だ。
　昼からどんどん気温が上がり、日が傾くころには涼しさを求めるようになり、エアコンをちらちら見ながら、
　「まだ早いわな！」
　扇子を探して引っ張り出し、パタパタ使う。
　
　昨日までは気にしなかった部屋に射し込む西日が暑さでちょっと疲れた体をよけいげんなりさせる。
　明日も我が地方の最高気温予想は２９度で今日以上に暑さを感じるかもしれない。しかし、晴れの天気は明日までで明後日からは雨の予報が３日つづく。南で台風１号が発生したようで、その影響で崩れるといっていた。
　
　「あ～あ、今年も台風の情報を聞くようになった。地震、台風、自然災害はもうこらえて～」
　
　気候変動の影響か、台風発生の期間が長くなり、規模も大きくなっているようである。

　「そういえば、昨夜、ここでも地震があった。」

　「やがて大きなのが来るのか。」

　勝手なようだけど、私の生きている間は、大地震、超大型台風は

　「来んといて！お願い！」

　先ほど夜のウォーキングから帰ってきた。気温が上がると虫やカエルの活動も活発になる。歩いていれば、今晩はおんびきのゲコゲコがひときわ高く聞こえている。
　虫も灯火を求め飛び回っている。でも「蛾」なんかはかわいらしいもので、嫌なのはいわゆる「衛生害虫」、蚊、ハエ、ゴキブリ、蚤、虱、ダニ、南京虫、などである。

　ビンボーで男やもめであるやまさんの環境はこれらの衛生害虫と極めて親和性が良いようで、暑くなれば、ゾゾゾゾゾ、ザワザワザワ、プーン、で悩まされる。
　そういえば２～３日前から体のあちこちが痒い。

　よその家では「蜘蛛」や「ムカデ」などは嫌うでしょうが、やまさんの家では大歓迎します。多少、気味悪く、ムカデなどごくたまに寝ていて思わず手で触り、チクリと刺されますが、これらの虫は虫どもの生態系の頂点に立ち、衛生害虫をパクパク食べてくれるのです。衛生害虫の天敵です。

　大げさでなく、芭蕉の奥の細道の旅寝のように、やまさんの寝床も

　蚤虱馬の尿する枕元（のみしらみ、うまのしとする、まくらもと）