2011年5月15日日曜日

ゲンタとデンコの言いたい放題 そのⅠ

 最近は自然エネルギーとか再生可能エネルギーを神輿のようにかつぎ、
 「原子力発電はやがてすべて廃止しろ。」
という人々が多くなっています。
 ほんとにそれでいいんですか?
 少し冷静になって考えた方がいいのではないでしょうか?
 今日はそのことについてゲンタくんとデンコちゃんに言いたい放題述べてもらいましょう。




 私は若く見えますが、実は明治生まれ、明治に電力供給事業が始まって生まれました。徳島の田舎に限って言えば、電力が供給され電灯が家々に点いたのは、もう大正になっていました。
 昔の電力供給は、家々何キロワットと決まっていて契約されていました。たとえばやまさんの家だと、室内用の40ワット電灯が3個、トイレ・風呂共用で10ワット電球、ラヂオが40ワット、すべてで170ワット、これですべてです。もちろん電力積算メーターはありませんから、こっそりアイロンや電熱器を使うこともありますが、その場合、すべての電灯などを消さないと容量の許されないヒューズが融けてしまいました。
 また電力の質も悪いものでした。精密電子機器など家にはありませんでしたからよかったようなものの、しょっちゅうの停電、電圧低下、周波数の微妙な変動もありました。
 
 この時代、強電気関係の人ばかりではなく、一般の人も夢見ていたことがありました。それは

 「必要に応じてたっぷり質の良い電気を使うこと、供給できることでした。」

 必要なだけ使えずして、日本の現代工業社会は成り立ちません。また家庭においても自由に電気製品を使えません。その目標に向かって努力してまいりました。

 そして私はいついかなる時でも必要な電力を安定して供給できるようになりました。昔、夢見ていた目標が実現しました。

 しかし、いま、逆行しようとしています。

 「ちまちま、節電、数十パーセント電力カット」

 もし、私とゲンタの仲が裂かれたら、電力の安定供給をすることにはっきり言って自信がありません。

事故を起こしておいて、と言われれば返す言葉もありませんが、今日は言いたい放題ということでお許しください。

 どうかわたしを見捨てないでください。特にデンコとの仲を裂かないでください。
廃止という方向ではなく、より安全基準を高めることで今後も成長させてください。

 思い出してください。私が夢のエネルギーと言われたいたことを。
 少量の核燃料で膨大なエネルギーを生み出します。そして酸素も消費せず、排ガスも出しません。
 
 ノーチラス号のように北極海に深く、数か月潜航したままで、空気も消費せず、燃料補給もないまま恐るべき馬力を発した潜水艦のエンジンは何でしたか?原子炉以外は考えられません。

 私はマッチョの代表みたいなものですから、嫌う人は誰とは言いませんがいます。今、事故のため勢いを得て、廃止に持っていこうとしています。

 しかし冷静に考えてください。ほんとに自然・再生可能エネルギーだけですべてをまかなえるのですか?
 瞬時に大馬力を発するエネルギーのツールを我々の手からなくしていいんですか?

 私は成長が終わっているとは思っていません。まだまだ発展の余地があります。最終的に、宇宙の根源的なエネルギー発生の形態である、水素核融合反応炉が目標であると思っています。これは「小太陽」を我々が手にすることです。恐ろしい放射性の燃えカスも出ません。
 この核融合炉は現代の核分裂原子炉の発展したものであるのです。

 もし、原子炉から我が日本がすべて撤退したら、果たして次の発展は望めるでしょうか?

 中国、フランスは絶対やめるつもりはありません。確かです!より発展をさせていくでしょう。
 
 不器用な国に原子炉をバカスカ作らせ、ぶっ壊れ、偏西風に乗って、福島以上の放射能を飛来させるより、日本が今回の事故を教訓により安全性の高い原子炉を作って、他国の範になる方がずっといいと思うのですが。

 プロメティウスは「火」を人に教えたため神に罰せられました。神は人を牧歌的な世界に囲っておきたかったのです。人が世界を支配し、神に近ずくのを恐れたのでしょう。
 確かに、火は火事、そして悪魔の発明である火薬を使った銃、大砲、で人に災厄をもたらしました。しかし、火を使った冶金によって牧歌的世界から「鉄器時代」に移行し、神が恐れたように世界の支配に乗り出していきました。

 原子力にも同じことが言えます。プロメティウスから火を教えられた人は、逆戻りはしませんでした。
 どうか皆さん私をうまく使ってください。捨てないでください。

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