おもっしょいんで毎回みてます。大河の「光る君へ」。
私は女房装束の色とりどりの華やかさに目を奪われます。おや、皆さん現代的な美人が多い中、一人平安朝の美人がいますね。
みなさん豪華な衣装を何枚も重ねているためかなりの重さ、殿中を動くときは、立って衣装をゾベリンこゾベリンこ引いて歩くより、いざって動くことが多かったんじゃないかと推測しますがどうでしょうか。
下のような立ち姿より、上のように座る、脇息などにもたれ半分横になるほうが、私はしとやかで奥ゆかしさが出て好きですが、みなさんはどうですか。
まぁ、こんなこと要求するのは間違ごぅとるとは思いますが、女性の化粧ね、も少し平安時代に近づけないもんかなぁ。お歯黒は、現代人から見ると不気味ちゅう人が多いから、これは白い歯でよいとしましょう。ま、皆さん、おしとやかな平安美人ですから大口を開けでゲタゲタ笑うこともないし、扇で口元も隠せますしね。下は、史実に忠実に従った江戸期の人妻の化粧(映画:十三人の刺客、より)、眉そり落とし、お歯黒です。
ただね、眉は、もうちっと平安(風)になれんもんでしょうか。太いくっきり眉、形はいいんですけど、「虫愛ずる姫」の古典では、ゲジゲジ眉として忌み嫌われ、この物語の姫以外はだれもいませんよ。黒澤明監督は、平安時代の「今昔物語」が原作の映画「羅生門」では、女優はんに眉をそり落とさせ(実際は化粧で隠し)、目の上部に墨でうすぼんやりと描かせています。これが平安風に近い眉の手入れです。どうです?け(気)色悪いですか。下はその映画に出演した京マチ子さんのスチール写真です。わたしはうっとりするほどきれい化粧やと思いますが、なに?気色わるいって、やっぱ、ワイの美的感覚が古すぎるんかいな。
このドラマでは庶民の衣装にも注目してます。
かなり年齢を重ねても、夢見がちな少年少女の心をずっと持っている人はいるもの、ま、恥ずかしゅうていえまへんけど、ドラマ見ながらこのきらびやかな平安絵巻の貴族の男女に自分を重ね、ワイやったら、ウチやったら、このキャラでこの衣装じゃわ、なんぞとうっとりする。男やったら、ものすごいイケメンで心も純粋で白ユリのような一条天皇に自分を重ねましょ、行成くんもエエな、渋いところで実資は?女やったら、ま、誰も美人ですからだれでもよろし。
しかし、もし皆さんが万が一、平安時代に生を受けるとしたら確率からゆうて、上級貴族になる確率なんぞ10万分の一もない、絶対的多数は庶民として生まれる。そう思うと、このドラマで一身にその庶民的キャラを受けて存在感のあるのは「乙丸」はん。我ら庶民のチャンピオンとして注目しましょう。華やかさはないがその衣装を見てみましょう。
萎え烏帽子、薄汚れたげぇに見えるよれよれの着物(水干)、衣装だけならずこの哀れげぇな表情、そしてしょぼくれた立ち居振る舞い、エエ庶民キャラやわ!毎回、乙丸はんが出るのを楽しみにするようになりました。
乙丸はんによく似た平安京の庶民が「伴大納言絵詞」に出てます。下がそうです。
この絵巻ではほかにも庶民が出てきます。女性もいます。平安時代の庶民の女性は一重の着物で、中には腰に腰巻のようなものをあてているひともいますね。乙丸はんのそばにはこういう格好した女性が複数いますね。衣装は化粧と違いこのドラマではよく時代考証されていて、本物に近い衣装となっているようです。
「水干」の衣服の図解です。
今でも神社の祭り一員としてこんな格好した人がいますね。
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