2012年4月30日月曜日

中世のひょうきんもの


 家庭でも職場でも「場」や「座」を和ませる愛嬌のあるモノ、あるいは見てるだけで癒されるモノ、がいればいいですね。そんなモノがいるとたとえ一時でも苦しい仕事を忘れ、ぎすぎすした人間関係の悩みもどこかに飛んで行ってしまいますね。そのモノ、人とは限りません。動物の場合もあります。

 今日はそのモノを2つ中世絵巻『石山寺縁起絵巻』よりご紹介いたします。

 今よりずっと生活が苦しく、厳しい身分制の時代、そんな時代でもみんなを楽しませるひょうきんものはいたんです。絵巻の成立は鎌倉時代末期ですから前に紹介した一遍上人さんの時代とほぼ同じころです。

 かなり身分は低い家来です。主人のお供で寺に来ましたが、主人の用事が済む間、待ちくたびれみんな退屈しております。そこでその中の一人の芸達者がこんなことを始めました。みんな大喜びです。
 完全な暇つぶし、レクリェーションです。中世にもこんな奴がいたんですね。

 一遍さんの旅では犬はたくさん出て気たんですが、猫は皆無でした。ネコが飼われ始めるのは犬よりずっと時代は新しくなります。
 この絵巻で猫が出てきますが、その猫、こんな状態です。

 私は猫好きだからでしょうか。絵巻の隅の方にちょこっと登場するこの猫を見逃しませんでした。この野性味あふれる中世猫を一目見て気に入ってしましました。
 実はこれ、最初見た時、イエネコと思いませんでした。大陸から渡った虎かツシマヤマネコなんじゃないかと思いました。まあ、それはないだろうと思いますが・・・でも、確証はないです。ネコ科に違いないが依然謎の残る怪しげな生き物です。

 中世絵巻では本筋と関係のないところ、見逃してしまいそうなところに面白いものがあります。絵巻を読む楽しみですね。
 今日はその中から2つの「中世のひょうきんもの」を紹介しました。皆さんの職場や家庭でもこのように和ませるモノ、癒されるモノがあればいいですね。

2 件のコメント:

Unknown さんのコメント...

我が家には、一匹のひょうきん猫がいます。当然、炊事、洗濯、掃除はほとんどしません。一人でよく外出しますが、夜には帰ってきます。もうかれこれ二十年くらい住み着いていいます。(^^;)))

yamasan さんのコメント...

それはうらやましい(^.^)
抱いて寝ればさぞや暖かかろうに・・・・・

 うちには・・そういえば一昨日、住ついてるひょうきんヤモリを見ましたが、いくらかわいくても冷血動物じゃあねぇ