2020年1月11日土曜日

阿南の路傍のお不動さん

 このお不動さんは市役所の裏にあるが、その横を交通量の多い県道が通っており、また桑野川と並行に走る道路も交差しているため交通事故も多かろうと思われる、それもあってか祈願の幟には大日大聖不動明王の御名とともに交通安全を掲げている。路傍のお不動さんだけあって素朴なお顔をしている。

 このお不動さんに手を合わせ、桑野川を渡り北上すると那賀川土手に出る、土手沿いを下流に少し歩くと鉄道橋がある。三角の鉄骨構造を台形に組み合わせた古い型の鉄橋である。昭和のごく初期の橋だろう。(そういえば古い吉野川橋もこんな形だ)
 土手には水仙が群れていてたくさん咲いていた。

 この那賀川鉄道橋にはあとから歩道がつけられ歩行者は渡ることができる。

 那賀川を渡るとすぐ右土手沿いの道端に小さな古いお不動さんがある。

 その横には平和の碑がある。昭和20年7月30日、太平洋戦争の最末期、この鉄橋を渡っていた客車がアメリカの艦載航空機の機銃掃射を受け乗客30余名が死亡、20余名が重軽傷を負ったことを刻んだ碑である。戦後アメリカは日本人の戦争犯罪者には容赦なく罪を問うたが、無抵抗な一般市民を無差別に殺戮したアメリカのパイロットは何らお咎めなし、おかしいとおもうが、敗戦国だから仕方ないのか。
 お不動さんと石碑に合掌する。

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