2024年2月4日日曜日

立春雑感

 今日は「立春」 24節気の一つだ、文字にはその名の通り、今日から春が始まるという意味を込めているが、もう一つの大事な意味もある、それはここから新しい年が始まるということである。「いや、旧暦には暦の上で元旦がある、本年令和六年の旧暦元旦は1月10日のはずだ!」と反論を受けそうです。確かにそうなんですが、農事を中心におく昔の人の感覚では、立春を新しい年の始まりとして認識していたのも事実です。平安朝に作られた次の和歌を見てもそれがわかります。

 年のうちに 春は来(き)にけり ひととせを
去年(こぞ)とやいはむ 今年(ことし)とやいはむ古今和歌集・在原元方

 旧暦では立春は元旦より前に来る(旧年中に)ときもあり、また元旦より後に来るときもあります。今年令和六年は旧元日より(太陽暦・1月10日)早く立春が訪れる。だから今年のような年のことを和歌に詠んでいるのである。「古い年のうちに立春が来てしまった、とすると、古い年は、そのまま去年と言っていいのだろうか、それとも古い年の立春からは、今年といっていいのかなぁ」と混乱しています。立春を一年のはじめとする考えがあったからこのような混乱・錯誤が起こるわけです。

 昨日は節分だった 立春は黄道(天球上の太陽の軌跡)をキッチリ24等分して、その一つの春分点(黄道と天の赤道が交わる点)から三つ前を立春(点)としています。そしてその前日が「節分」になるわけです。先に言ったように立春を新年の始まりと見立てると、前日の日は古い年の最後の日、この日までに付いた「悪い垢」や、悪事を擬人化した「鬼」を新しい年に持ち越さないため「祓え」(はらえ)や「鬼やらい」(おいはらう)が必要と考えたんでしょうね。それが節分の「鬼は外、福わ内」となったわけです。

 季節行事食品特売コーナ ところでワイらの小ンまい時、節分の豆まきはあり、家でもやりましたが、恵方巻の巻きずし吉方にむいて丸かじりなんてのはなかった。しかし近年、ここ阿波の国でも節分と言えば恵方巻が出回り売れるようになった。あれは、大阪の船場あたりにローカルな節分の風習としてあったものを、すし屋やスーパーが大々的に取り上げ、縁起物としていいから、とうわべは言いつつ、実のところ恵方巻寿司を多量に売らんがため普及させたんじゃないかと思ってしまう。バレンタインデでチョッコレイトをたくさん売るのと同じ販売戦略じゃないんかな。

 いまスーパやショッピングモルには、そのような季節行事関連の食品のコーナーが設けられている。一番面積を占めているのは先月から設けられているバレイタインデの各種チョッコレイトのコーナーである。これは2月14日がすむまである。


 おもっしょいのは、昨日まであった節分の豆関連の商品は今日は一斉に撤去されていると思いきや、一部の豆関連商品は残っている、その節分コーナーであった場所は、今日は「ひな祭り食品コーナー」に早変わりしている。しかし、昨日まで目にした節分の袋菓子がひな祭り袋菓子として今日もあるのである。
 アラレといろいろな豆とミックスした左のような袋菓子は節分のコーナーから引き続きひな祭りコーナーにもそのまま置いてあった。アラレと豆がミックスしてるから、どちらにも使えると考えているのだろう。
 とすると、節分の豆菓子に、芯に大豆を用いチョッコレイトをくるんだものがあったが、これなどは節分にもバレイタインデにも使えるわな。

0 件のコメント: