「実はなぁ・・今週の月曜、ワイ、テレビにでたんでよぉ。まぁ、わるいことしてでたわけちゃぁうけん、ゆうけんど、場所は、徳島県庁の最上階の食堂じゃった。」
ここは県庁内にあるとはいえ職員食堂ではなく誰でも利用できる。ミニ定食(ごはん、みそ汁、おかず一皿)420円、普通の定食(おかずは二皿)が550円やから、そんじょそこらのお昼のランチやってる喫茶店や大衆食堂よりずっと安い。だからワイも週一回ぐらいは食べに行っている。
で、この月曜日もいつものよう定食の二皿を自分で選び、ごはん、みそ汁をもらって席について食べ始めた。教室の三つ分もある大きな食堂だ。まだ十一時半やから、人すくない、みるとなんやらテレビクルーだろう機材をもった数人がウロウロしている。そのうちワイのところにカメラやマイクロフォォンをもって二人やってきた。
何ごつぞいな、と思っていると、まず、私にむかい説明があった。徳島県内の二つの大学と提携したある企業体が、本来は海の磯なんどでとれるアオサを陸上の水槽で栽培して商品化したそうである。そしてそのアオサ食材が今日とった二皿のおかずに入っているそうである、それで食べてもらってその感想を聞きたいとのことだった。なんで県庁食堂かは、それのキヤンペエインを県も協力つうかバックアップしているからだそうである。
まず、撮影インタビッユゥしてもよいかと聞かれたので、もちろん、よろし、ちゅうことで。
「あじはどないです?」
「ワイ、アオサ大好き、特に、みそ汁に入っているのは大の大の大好物、某クルクル寿司のアオサのみそ汁なんかは・・・」
「いえ、このお皿のおかずはどうです?」
「じゃけん、大好き、ちゅうたやろ、これもウマイ、ウマイ」
「これは、陸上の水槽で栽培しているんですが、本来のアオサと比べどうです?」
「単に、あおさじゃわ、ふつうにおいしいよ、なんせ、さきもゆうたやろ、ワイ、あおさ大好きって・・・」
「なんか、違いは?」
「ほぉじゃぁなぁ~、ほないゆうたら、マイルドな感じがしないでもないかなぁ~」
てな、感じの、ボケたジジイの的を外した受け答えだった。しかしどこのテレビのチャンネルか、何時に放送するかは、しっかり聞いた。その日の夜七時前に放送された。出るには出たが短くカットされてた。自分のでるテレビを見たワイの感想は?
「なんや、公園ウロウロしているホームレスのじいやんが、ボランティヤ食堂で食べよるみたいやなぁ」
上品なジイやんのフリにはワイはほど遠かった。
今週いっぱいはこのアオサの食材を使ったおかずが出ている。月曜日はテレビインタビュゥっつうことで舞い上がり、この日の定食の写真を撮るのを忘れた。そこで今日、金曜日、このアオサキヤンペエインの最後の日つうことで今日も食べにいってその写真を撮ってきました。
この海藻の陸上水槽栽培はアオサだけでなく、「あかね藻」もやっていて、これも商品化していて上のおかずにも入っていました。
食堂の入り口にはこのようなものがありました。アカネ藻の栽培水槽、商品見本、パンフレットなど。
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