2022年4月16日土曜日

藤の花

  県内の藤の名所の一つは石井町の地福寺である。その石井駅構内にある藤と八重桜が見ごろを迎えている。その二つのコラボ写真はなかなか美しい。




 のんびりと藤の花などを愛でているが欧州では戦争がおこっている。平和な現代日本で、もし日本が侵略されたら若者たちは愛国心を鼓舞されて戦うか、と考えたら、まずそんな日本の若者はいないであろうなぁと思う。
 じゃぁ侵略されているウクライナはどうだ。多くの成人男子が祖国の為に戦うという。逆にロシア兵は何のために戦っているのか?ウクライナにいるロシア系住民が虐待されているのを救う、という大義があげられているようだが、ウクライナ人もロシア人も同じスラブ民族で両者とも言語や宗教、文化に大きな違いはなく、お互いに不自由なく言語による意思疎通ができるのである。
 近親憎悪というのがあるが、それにしても殺し殺されるほどか、と思う。そんなにスラブの人々は好戦的なのか。スラブ(ロシア人、ウクライナ人)の人の、歴史という時間の長いスパンで見たかれらの戦争に対する歴史的体験やそれによって作られた「心性」、民族性国民性といってもいいが、それはどんなのだろう。ここは歴史や彼らの文化を勉強しなければそれは見えてこない。

 図書館で先日からユーラシァ史の、ウクライナ、ロシアのルーツともいえるキエフ・ルー氏の建国を9世紀まで遡っての歴史本を読んでいる。そして今日はこのような本を借りた。「イワンの戦争」、ロシアは第二次世界大戦でナチスと戦いなんと2700万人が戦争の為殺された。兵士だけでも数百万死んだとされている。これは他の国の戦死者とは比較にならぬくらい多い。ロシアの悲劇は殺された原因がナチスドイツだけにあるのではない、スターリンを頂点とするロシアの中枢の作為によっても多くの人が死に追いやられたのである。日本も南方戦線では戦争より、兵站途絶、食料不足による餓死で多くの人が死んだがロシアの方が桁違いである。
 表紙にある顔に傷を負い包帯を巻いたロシアの若い兵士の微笑んでいるような表情に胸を打たれる。第二次世界大戦でそんなに悲惨な目にあっているのに、なぜ戦争するのか、と我々は問いたくなる。
 

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