2013年10月11日金曜日

悲しいけどしかたがないのかなぁ


 前のブログで取り上げた川島駅であるが、今日、列車に乗ろう駅へ行くと、JRの技術方の職員が6~7人駅を掃除している。この駅は完全無人駅だが、点検・掃除のため時々職員さんが定期的に見回りに来るがこんな大勢は初めてだ。待合室の椅子も外に移動して駅の床を水を流し柄のついたブラシでこすっての掃除だ。

 椅子の下に作られていた子猫の寝床なども片付けられていてどこにもない。いやな予感がする。

 「ここに子猫がいたがどこにいったんだろうなぁ」

 と独り言のよう言うが、JRの職員さんはみんな知らん顔。待合室の外を見ると蓋を閉められた段ボール箱がひとつ置いてある。ごそごそ言う音とかすかな子猫の鳴き声、どうも掃除が終わったらダンボールに入れた子猫もどこかへ連れて行って処分するつもりだ。まさか野原や川原にポイするわけではないだろうが、よくて動物愛護センター行きだろう。

 動物愛護センター、名前はかわいらしいがその実、引き取り手がなければ(おそらくほとんどはない)殺処分されるところである。

 いや、もしかして、職員さんか知り合いがかわいそうに思って飼ってくれようとしているのかもしれない、と・・・・・・それはあまりにも甘い考えだろう。

 聞こえるように私が

 「かわいそうだねぇ~」

 と嘆息するようにいうと、一番年配の職員さんが

 「ここで餌をやる人が悪いんだ」

 そりゃそうだろう、公共の場を管理するものにとったら、鳩だろうが猫だろうが住み着かれたら衛生上も悪いし、悪臭、掃除に困る。管理責任も問われかねない。餌をやらないように、との啓蒙、周知徹底も、その立場に立てば理解できる。

 無責任に餌をやる人が悪い、それだけ可愛かったら、自分の家に引き取って飼ったらどうか・・・そういう言い分ももっともだと思う。

 しかし腹をすかして泣いている猫に餌をやりたくなる気持ちもよくわかる。飼うことはできないがせめて餌だけでもと・・・・・それが悲劇を生むのかなぁ

 もう今日から川島駅には子猫はいない。子猫のその後の運命を考えると悲しくなってしまう。

 駅横の植え込みの中では親猫がいかにも哀れっぽく、子を求めて泣いていた。親猫はつかまらなかったのか、それとも見逃してくれたのか、そう考えていると、遠くで列車が近づいてくる警報機の音がしだした。掃除は終わったようで職員さんは帰る準備を始めた。

 「親猫はまた後日だな」

 という声が聞こえてきた。

4 件のコメント:

WHOchan さんのコメント...

犬、猫を捕獲し一定時期引き取り者があらわれなければ殺処分。

この子猫達もその路線を辿りそうです。

ほっとけばいいのに。

と自分は思います。

危害を加える有害な獣は狩られる運命にありますが、子猫にそんなことはできないでしょう。

伝染病を媒介する可能性などをきにしているのなら今の世の中どこで病気をもらうかわかったもんじゃありませんよ。

やはり歪んでいると自分は思います。

生き物は「生きるだけ生きて死んでゆく」のが自然だと思いますから。

可愛がられていた子猫がいなくなり灯りが消えたような気分になられたことでしょうが猫はなかなかしぶとくしたたかに生きています。次の出会いがそのうちあると思いますよ。

Unknown さんのコメント...

 やまさん子猫の行先を察していたのなら、とりあえず引き取ってあげたら、良かったのでは?
 私なら、買う気はなくても「家で飼いますので引き取ります」と言って、文化の森に行って放ちますね。あそこは毎日餌をあげている、心やさしい人たちがたくさんいますから・・・?
 以前私がそこで散歩していたとき、前に来た猫が邪魔なので、冗談で蹴飛ばそうとする仕草をしたら、デカい男が「猫に何をするんな!」と言って、追いかけてきました。殺されるかと思って逃げましたが、ネコに対する深い愛情に心打たれました。(*^^)v

yamasan さんのコメント...

>>モトさんへ

 管理するJRさんからしたら見て見ぬふりはできないんでしょうね。

 世の中には小さな生き物に優しい人と、そうではない人といます。目立つ駅にあって、何年も同じ猫が傷つけられずに住みつづけてきたのは幸運だったのかもしれませんね。

 JRさんも非情ばかりではないです。ツバメなんかは構内に巣を作っていて。フンも落としたりしてますが見逃しているようですね。

 職員さんもやりたくないが、規則でそうせざるを得ないのかもしれませんね。

yamasan さんのコメント...

>>しんちゃんへ

 イギリスに本部があるような動物愛護団体ならどんなことをしてでも阻止するでしょうね。

 やはり私も最終的には無責任な傍観者なんでしょうね。

 昔、安達ユミの科白で『同情するなら、金をくれ』というのがありましたが、「同情するなら、助けんかい」と親猫に言われそうですね。