2024年4月17日水曜日

ローカルな民俗芸能歌のある解釈

 


 私が子供の時にある門付けが回ってきていた。正月のはじめである。祖父はその民族芸能を「でこまわし」と呼んでいた。人形浄瑠璃のような人形を数人の男のでこ回しが扱い、なにか目出度い歌を歌いながらそれに合わせてデコ(人形)が舞うのである。家々をその民族芸能集団が祝福して歩いていたのである。もう私が高校に上がるころには回ってこなくなっていたのでそのころには廃れていたのだろう。大人になって民俗芸能ことについて書いた本を読むと、昔我が家に回ってきていたのは「三番叟」という民俗芸能であったことがわかった。左のような三番叟の人形であった。

 私の思い出の民俗芸能はそれくらいのものだが、ここ阿波でも場所によってさまざまな民俗芸能が昔は行われていたのである。今日、小松島港をそぞろ歩いていると、このような民俗芸能の碑が建っていた。



 「せきぞろ」とある。その言葉の語源は、その碑を読むと、「節季で候(そうろう)」、節季つまり年末でございますよ、という意味からきている。そういえばうちの祖父も年末のことを「せっき(節季)」と言っていた。そのせきぞろはここ小松島では明治の末期まではあった民俗芸能である。もしかするとうちの祖父の出里の善入寺島にもその時代まではあったかもしれない。明治末年と言えば祖父はまだ十代だっただろう。もし生きていた時に聞いたら確かめられたのに残念である。左の絵がせきぞろである。三番叟と同じで、目出度い言葉を連ね、歌などを歌いながら、言祝ぐのである。ただしこちらは年末にやって来ていた。

 その歌も碑にある


 ちょっと皆さんも読んでみてください。適当に節づけて歌ってもかまいません。どうですか?私は読み終わった後、思わず微笑んでしまいました。

 なんで微笑んだかって?これ、何を言祝ぐ(ことほぐ)のでしょうか、わたしの考えは、もうそれは一つしかありません。つまり男女の性(セクス)をことぼぎ、子孫繁殖を願うものであります。

 ♪~ししは喰わねど、とあります、古語でシシは肉体のこと、~♪~シシ喰いこえて・・とは、つまり、ふかい男女の性器の結合のことを言うとりまんな、えげつないからこれ以上の解説やめますが、〇〇〇を喰う、っちゅうたら、わかりまっしゃろ、また擬態語のゾロリャ、ゾンゾロリ~も、性器結合の、擬態語でんな。

 ♪~橋の欄干腰うちかけて~、橋の欄干つまり橋の擬宝珠(ぎぼし)はこれはもう陰茎の亀頭そのもの、それに腰を打ちかけるんですから、女性上位で肉深く入ってまんな。そして~♪~キュキュキュと立ったは~ありゃなんじゃ、ってもうそれ以外考えまへんやろ。

 ここまではワイの妄想と思われるかもしれまへんが、次よんだらはっきりしますやろ、~♪~義経はんと静かはんが・・夜も昼も抱いて寝て、とあります。これセクス以外になんぞありまっか?そして擬態語が続きますな、ヨンボリ、ヨンボリ、ヨヨンボリ、これは性器結合のある形態を表してます。烏帽子かけたる烏帽子岩、烏帽子は当然陰茎の亀頭、烏帽子岩はそうすると女体の秘所っちゅうことでしょうな、そして締めは、ゾロリャ、ゾンゾゾリ~、こりゃ愛液か精液がゾロゾロ出てくる解釈も考えられますが、最後は、目出度い、というんですから、セクスの結果、子供がゾロゾロ誕生で目出度い、とした方がええですわな。

 いやぁ~、昔の民俗芸能は性の描写もおおらかでよろしおまんな。

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