2021年12月27日月曜日

最近見てなかったロバ男のようす

  前回のブログは植物だったが今回は動物のロバを紹介します。しばらく見ていなかったロバ男をクリスマスイブの24日に見に行った。初めて見たときはまだ3歳くらいで人間でいうと少年くらいだったがいまはもう満11歳を過ぎるおっさんロバである。生まれてかなり年月が経ち毛並みの様子などからみるともうジイサンロバじゃないかと思っていたが、ネットで調べるとロバの寿命は(一般的だが)25~30年もある。調べるまでは犬と同じで10~13年(平均)寿命かなと思っていたがなんと二倍以上長生きするのだから、ジイサンではなくおっさんが正しい。


 ロバってちょっと物悲しい動物である。西欧中東社会では労役動物として何千年も用いられてきたが、ひたすら重い荷役を負わされ、鞭でひっぱたかれ、死ぬまでこき使われるイメージがある(実際その通りだが)、日本ではロバは珍しいこともあって「ウサギ馬」などとしてかわいい動物のイメージがある。動物園で見ることがほとんどである。まず荷役などには日本では使われず、私の幼児期にロバのパン屋の馬車でお目にかかったくらいだ。

 英語ではロバをdonkeyというが別名assともいい、こちらのほうは「バカ、間抜け」の意味がある。ロバに失礼だが西洋中東では重い荷役を負って同じ労働を死ぬまで繰り返す動物として馬鹿にされているようだ、さらには頑固で融通が利かない性格もそれに預かっている。馬は貴族や騎士に大切にされ、牛などは神の使いなどにされているのとは大違いである。

 このロバを飼っているところはハム・ソーセージ屋である。と言ってもロバを肉をとるために飼っているのではない。ここは野外に広い草場を持ち、バーベキュー広場なども所有しているため、お客様が見て楽しめる愛玩動物として飼っているのである。

 いつも私がロバ男の前に立つとペカタペカタと私にゆっくり近づいてきて鼻を持ち上げ、私に擦り付けるまでに近接する。なでてやると別に喜びもしないが嫌がりもしない。しばらくするとまたゆっくりと私から離れていく。なんかちょっとしたかわいらしさがある。しばらく見ないうちに歳を取ったのか動作がさらに緩慢になっている気がする。少し離れると、急にどさりと寝転がった。こんな動作も今まで見なかった、歳ぃいって体が弱ったのか、それとも退屈で仕方がないから、このような寝そべりを覚えたのだろうか。


 ここにはヤギも飼われているが、こいつは全く可愛げがない。私が近づいて前に立つとタッタッタと駆け足でやってきて頭を下げ角を突き出し私にぶつけてくる。

 この日はクリスマスイブであった。そういえばその関連で「キリストとロバ」を思い出した。ロバは主に荷役に使われるが乗馬にも使われることがある。馬ほど乗りごこちはよくなく、人を乗せるにはかなり厄介な性格、でまた速度も遅いが、中東では乗用に供されることもある。下がロバに乗るキリストの絵画(ジョット作)である。「キリストのエルサレム入城」として有名である。

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