Nエッチけぇ～はん、やってくれますなあ

　昨日の某局の中世初期の、大河ドラマみましたか？

　当時の貴族の最高位、摂関家の大臣、藤原頼長が清盛の腹違いの弟、家盛を抱きすくめ押し倒すところ。見てない人の為に画像を探してみました。こんな感じでした。

　家盛さん驚いてますね。純粋でおぼこな設定ですから、さぞやびっくりしたんでしょう。顔に現れてますね。
　ちょっと二人の顔が分かりづらいので別の写真もあげておきます。

藤原頼長は典型的な公家の貴公子タイプ、平の家盛はまだ粗野で野暮さの残る武士の息子。

　さて、頼長さん、家盛を羽交い絞めにして何をしようとしてるんでしょう？って、カマトトぶるのはやめましょう。これ、抱きすくめ、強姦（あっちゃ～すごい！）しようとしているのです。
　頼長さんは軟弱と見られる公家、片や家盛さんは武家ですから、いくら主筋の高貴な人ではあっても、蹴っ飛ばすなり、張り倒すなりして逃げればいいのでしょうが、何故か、そのまま抱かれて倒れ込みます。

　実はこの時代の歴史に詳しい者ならご存知のことなんですが、この藤原頼長さん、大の男好きなんです。まあ、この時代珍しいことじゃないんですけど、この頼長さんは「大」の字がつくほど発展的でイケメン喰いだったのです。
　何せ、彼の日記に

　『いい男だから、食べちゃった、実においしかった！』

　なんどと平気で書いているのです。

　でも、それは歴史家の内の話し、まさか半公立有料放送の某局がこんなホモのキャラを大河ドラマで設定するとは思ってみませんでした。せいぜい陰湿な公家悪の頼長のキャラだろうと思っていました。

　ところがギッチョンチョン、
　まるで『弱みを握ったおぼこな処女を無理やり強姦し、自分のモノにしてしまい、後は我が意のままに』というような昨日の展開に

　「おお、某局はん、やってくれますなあ」

　頼長さんは男好きは間違いないんですけど、清盛の弟の家盛を無理に犯すというような設定は？？？？？
　史実かどうかはわからない。でも、頼長はそういう性質を持ってるから、ドラマの展開の要素として入れるのなら面白い。
　しかし、某局がそれを大胆にやるとは思わなかった。
　そしてわずか４５分のドラマ中に、頼長は、哀れ家盛を２度も押し倒す展開を見せる。もうこれでダメ押し決定！

　『家盛よ、お前はもうワシのモノじゃ！』

　『ひどい、ひどいわ～、兄を裏切らせるために私を利用したのね。』

　落花狼藉のあとこのようなセリフが聞こえてきそうです。

　「いや～、某局さん参りました！歴史妄想好きのやまさんも舌を巻く展開でしたなぁ～」

　この後、家盛は若死にします。噂では「清盛が神輿を射た神罰が弟に下った」ということになってるんですけど、このドラマでは頼長に「犯され、体を弄ばされた」ことが原因としか見られません。
　今だとエイズをうつされたとかなるんでしょうが、まあ、精神的ショックか、やられ過ぎた「腎虚」か、でしょうか。

　でも、摂関家（頼長はこの息子）は平家より源氏とより近いはず、源氏には超イケメンの玉木宏の源義朝がいます、頼長はこっちには興味を示さないのかしらん。おぼこで少年っぽい家盛が好きだったんでしょうかね。
　どうせなら源義朝にも手をのばし、源平、藤原摂関家入り乱れての男同士の愛憎劇にすれば面白かろうと思うが、さすがそこまでは、ようすまい。
　男女の愛憎で歴史ドラマが展開するのが今までのパターンでしたが、昨夜の某局ドラマは一つの試みでしょうが男同士の愛憎（もちろん肉体関係ありですぞ、）でも歴史が展開する例を示しました。
　でもこれ一回こっきりでしょう。何せ、男女に加え、男同士の肉体関係の愛憎が入った日にゃあ、連立多元方程式を解くようなもので、ドラマの展開が複雑怪奇すぎて、困るでしょうから。