2012年4月28日土曜日

春から初夏へ


 20日ほど前は、枝垂桜で満開だったが、葉桜の頃も過ぎ、もうすっかり新緑である。

 我が国は四季の変化がはっきりしている気候といわれる。四季、すなわち春夏秋冬であるが、我らの住むこの辺りは、四季で4つにわけるより、6つにわける方が実態に合っているといわれる。

 春、初夏、梅雨、夏、秋、冬、である。四季ではなく六季(節)となるが、季節の動植物の移り変わりを見ていると

 「なるほど!」

 と思う。藤が咲き、上のような新緑をさわやかな風が吹くとき、

 「初夏だなぁ」

 と確かに感じる。

 もう一つ、私のように田舎に住んでいると、春が終わったなあ、と思わせるものがある。それは『代掻き』であり、『田植え』である。
 暗くなってくると、今まで田や畑は静かであったものが、急にゲコゲコ、グウァグウァ、ギュイギュイとなき声が聞こえてくる。我が田舎の方言で「おんびき」(なぜ?阿波弁でおんびきというのだろう、御蟆・おんひき、からきているのだろうか、私の仮説ですが・・)の合唱である。初夏の夜の風物である。

『代掻き』

こちらは田植えがすんでいる

 ところでカエルであるが、詩的にもなかなか重要なキャラである。もっとも伝統的な和歌ではカエルは愛嬌があり、滑稽すぎるのか、まず取り上げられない、パロディーとして始まった俳諧、俳句には好んで取り上げられる。
 また、詩人草野心平などは前世がカエルではないかと思われるほどカエルの詩を書いている。

 しかし、このカエル、近年、驚くほど数が減っているそうである。絶滅の恐れを指摘する人もいる。
カエルはご存じのように脊椎動物を大きく分けた「両生類」に属しているが、この「両生類」そのものが数を減じて滅びつつあるのである。

 考えると「両生類」が今存在するのは古生代の(魚から陸生生物に進化した過程での残された)生きた化石と言えないこともないのである。つまり、かなり、(シーラカンスほどではないが)今の存在自体が貴重なのである。

 減反で水田も少なくなり、農薬と機械化された田圃ではカエルも生きにくいのだろう。これ以外にも両生類は急速に滅びつつあるが原因はよくわからない。

 愛嬌のあるキャラであり、貴重な進化の祖先の種であるカエルも含めた両生類には是非頑張って、繁栄して次代に生きたDNAを伝えてほしい。

追伸  

 昔、高校生の時、生物の時間、カエルの解剖、なんどという、生物実習という名を借りた『残酷なショー』があったが、あれ、今でもやっているのだろうか、やっているとしたら即刻やめた方が良い。

 爬虫類だけどけっこうかわいい我が家の住人、『家守』(やもり)が今年初めて現れた。寝る前に歯を磨いていたらガラス窓のむこうをのそのそ這っている。光に集まる昆虫を目当てにやってくる。これも初夏の風物詩か。

2 件のコメント:

Unknown さんのコメント...

私も思いました、カエルの解剖、なんて残酷なことを平気で学校でするんだろうと、残酷さの教育ならわかるのですが、平然と理科のお勉強です~で通していましたね。後で、縫合して帰してやると思っていたののに・・・・・。

 そんなことより、僕も「やもり」見たいな~。我が家に常駐していただいて、毎日親交を深めたいです。ヽ(^。^)ノ

yamasan さんのコメント...

やもりは古い木造に住み着いてますからしんさまのマンションはいないでしょうね。

 しんさまに今日はお話をプレゼントします。

 http://hukumusume.com/douwa/pc/minwa/12/15a.htm