今日は一遍上人絵伝とは違う絵巻『男衾三郎絵詞』(13世紀末頃、一遍上人絵伝と同じころ成立)を紹介します。
この絵巻の主人公の男衾三郎は中世初期の典型的な東国武士であります(武蔵の国男衾郡在住)。
かなり猛々しい武士で、常に武芸を怠らず、いつでも戦ができる体制を整えていますが、いつもいつも戦があるわけではありません。そのため、平時は武力を持て余し気味です。なにか暴力を発散する機会はないかと身構えております。
だからこの家の前を横切る旅人は命懸けであります。見知らぬ旅人が通りかかるとこれ幸い、因縁を吹きかけて乱暴狼藉に及びます。誰彼なく手当たり次第であります。
次に、この男衾三郎 は、物凄い結婚観を持っています。それは
「強い武士の妻には、東国一の醜女がよい!」
そして言葉通り、さっそく実践します。その結果が・・・・・これ
まあ、お父っぁんはそのような考えで、いいんだろうけど、生まれた娘はやがて大きくなります。まさか尼寺に放り込むわけにもいかず、年ごろを迎え、嫁にやらねばなりません。
ところがいくら東国の男とはいえこの男衾三郎のように、嫁は醜女ほどいいと思う男はほとんどいないみたいで、やはり見目形良き娘をもらいたいもののようです。
それでお見合いさせましたが・・・・・
この娘の顔を見るとどうも2番目の子供は娘だったようですね。あの幼児と同じ顔をしてますもの。
この結果を知りたいのですが、長い年月の間にこれ以降の絵巻は失われてしまいました。残念です。
この絵巻、男衾の妻と娘は異人種かと思うほど特異な顔をしていますが、この絵巻の中の戦闘シーンの兵士の中にどう見ても「白人」じゃないかと思う男が出てきます。
髪は金髪、鼻は高く、色白だから頬は異常に赤い、顎も白人っぽいです。目もおそらく青かったのではないでしょうか。いったいどのような人なんでしょうか、謎です。
下の兵士がそうです。
2 件のコメント:
すげ~!金髪の武士だ~。やっぱ、欧州・中東などから流れてきていたんですね。キリストが日本に来ていたのもうなずけますね。(^_^.)
これについては興味があるのでこの続編のブログを書こうと思います。
興味があれば読んでみてください。
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