2011年6月26日日曜日

ITベンチャー(あるDVDを見て考える)

 ある理論によれば、宇宙はとても小さく、淀んだ川に発生する泡のようにブツブツと出来ては消える存在であったようだ。ミクロのまま生まれミクロのまま消滅するのが一般的であった。
 じゃあわれらのこのマクロ宇宙はなぜ?生まれたか。これにも理論があってインフレーションというそうな。生まれた直後急激に膨張するらしい。極めて急なむしろ爆発的といってもいいような空間と物質の創成があったようである。
 ほとんどの宇宙が小さいまま消滅したのに対しインフレーションで膨張した宇宙は大きく広がり我らの住む宇宙となった。いまだに膨張を続けている。

 その分かれ目はなんだったのか。確実に言えることは宇宙生成のごく初期にそれは起こらなければならないということである。人の一生に例えるなら赤ちゃんか少なくとも子供のうちにそれは起こらなければならない。

 わたしはここで宇宙論の話をしたいわけではない。人にも全く同じことが言えるのではないかと思うのである。
 一人の人が起業して企業を育て大きくしていくさまは、まさにこの宇宙論の初期膨張理論(インフレーション)に似通っているのである。
 特に今の時代のベンチャービジネスにそれは当てはまると思う。

 2日前にDVDで「ソーシャルネットワーク」というのを借りた。フェイスブックを作った若者で今億万長者になっている者のサクセスストーリーである。

 舞台は資本主義の本山アメリカ、そしてハーバード大学のキャンパス内。学生の主人公がフェイスブックのシステムを立ち上げる。そして信じられないほどの短期間にそれは爆発的に全米の全大学そして全世界に広がる。
 これは初期宇宙のインフレーションになんと似ていることであろう。
 アメリカの大学内の学生起業は主人公だけでない、それこそ宇宙生成理論のようにあぶくのように無数に出来、ほとんどは成長をとげず消え去るのだ。しかし、我々の宇宙のようにまれまれに急激に膨張し、見事大宇宙に進化を果たすのもある。

 それこそが主人公のフェイスブックである。

 この初期宇宙のインフレーションと重なるフェイスブックの成功から我々は何を学ぶべきか?

 以下、とても冷徹に言わせてもらうことをお許しください。

 宇宙も一緒!起業もおぎゃあと生まれた初期に、それは一度か数度になるかはわからないが、爆発的な膨張を遂げなければならないということである。
 この段階では当然ながら起業者と起業そのものは未分化であり、ゆえに起業も赤ちゃんの可塑性可能性を持つものということはその「起業者」も赤ちゃんであること。(ホントの赤ちゃんという意味でなく白紙の青年、このDVDではハーバードの学部生)

 そうそうなのである。青年が絶対条件。世知に長けた老成した大人では残念ながらだめ。これも宇宙生成理論と同じで「ごく初期」という絶対条件は外せない。

 それとこの主人公、ハーバード大学部生である。別にハーバード卒が起業者の必要条件ではないが。これは是非言っておかなければならない。
 数学を中心とした数理、論理、の能力、それから文学では古典の教養(ギリシャ、ローマ、漢学、古文など)はハーバード、東大に楽に入学できる実力がなければならない。
 入るかどうかは問題でなく、そこへ入れるだけの力は必ず持っている必要がある。

 まずこの条件は難しい。しかし、小学校高学年、中学校ぐらいから一大奮起して勉強すればハーバード、東大に入れる実力ができないこともない。

 発想や感性はその辺にいる多くの学生とさほど変わりない。フェイスブックのヒントになることは

 「大学の社交をネットにする」
 「このフェイスブックはクールじゃなきゃならない」

 なんどとあんぽんたんでも考えられるようなことである。

 さあ、みなさん!どうですか?20歳以下でハーバード、東大へ入れる力を持ってる人は小宇宙を生成できますよ。
 自分がダメなら息子・娘はどうですか。私も息子に期待・・・・・といいたいが、わたしゃ息子がおらん!

 これ、断っておきますがITベンチャー起業ですよ。普通の企業なら「おしん」のような血と涙と汗で大きくすることもできます。それはまた別のサクセスストーリです。

 ただねえ~、20歳そこそこの若造が億万長者!これは素晴らしい!何度も言うようだが宇宙創成のロマンを見るようだ。
 

2 件のコメント:

Unknown さんのコメント...

 おかげさまで、宇宙のインフレーションと泡の平行宇宙の関係がイメージできました。
 「起業者」も赤ちゃんであることに関しましては、認めたくないので、死ぬまでに、インフレーションの宇宙を自分で一つ作ってやろうと決意いたしました。
 今の日本政府には、政府紙幣を発行してインフレにしてほしいと思います。それも減価通貨機能付きで、100万円の日銀通貨と200万円の減価通貨政府紙幣に両替する案です。購買力の急激な上昇、インフレ、景気上昇、経済立て直し間違いなし。減価通貨なのでバブル崩壊は起こらないと思います。
 さて、私は何でインフレを作ろうかな?

yamasan さんのコメント...

 これはDVDを見た感想で、あまり真剣にとらないでください。はっきり言ってこの主人公、嫌な奴です。
 人にはいろいろな進む道があり、「自由」を持っています。金儲けとは縁が遠いが伊能忠敬なんかの生き方好きだな。すごく大器晩成の人生を送りました。
 日本語にすれば「宇宙」だが、宇宙にはユニバース、コスモスがあります。心の内的な創造や秩序を構築するコスモス宇宙は誰にでも無限に広がる可能性があると思うのです。
 しんさまの決意全く同感です。
 
 現在の日本経済の処方としてインフレを説く学者は結構います。いろいろ説明を聞いているとなるほどと思います。
 しかし、この薬劇薬です。有効な処方の方法がとられなかった場合副作用が大きい。
 有能な継続性のある為政者に使って欲しいと思います。今の菅や日銀には無理ではないですか。