2011年6月29日水曜日

疾風怒濤の青春 苦悩・葛藤の青春 所詮は小説・映画

 一週間ぶりに夜のウォーキングに出た。前回と違い、今夜は暗闇にも熱がこもる真夏の宵そのもの。歩道でさえ9時過ぎてもまだ暖かい。これからも歩きは続けようと思うのだが、先が思いやられる。
 暑いせいか、ウォーキングの人も少ないようだ。

 家から2キロほど行ったところにビデオ屋がある。借りても借りなくてもそこまで歩いて、ちらりと中をのぞき、また引き返す。往復4キロの歩きだ。
 中を見るといつも貸出し中になっていた見たいビデオがあったので105円をだして借りて帰る。
 「ノルウェイの森」 最新作である。

 今まで青春の苦悩・葛藤を描いた作品で賞をもらうようなものは網羅的に読んだ。そして映画化された作品も見た。
 そうさせた理由は単純である。
 つまり私には小説や映画の題材となるようなおしゃれな苦悩も葛藤もなく、映画の主人公のような格好よさもなかったからである。

 「いったいあのような自分にはない青春を生きるということはどのようなことなんだろう。小説や映画の中だけでもいいから、主人公の青春をなぞってみたい。」

 ね。単純でしょ。

 全部は挙げきれないが

 70年 「赤頭巾ちゃん気をつけて」 庄司薫原作 岡田裕介主演
 74年 「青春の蹉跌」 三好達三原作 萩原健一主演
 79年 「限りなく透明に近いブルー」 村上龍原作 三田村邦彦主演
 などをみた。

 借りてきたDVDはまだ見ていないが今晩はもう目が疲れているのでやめにして明日見ようと思っている。

 でも上記の3作品制作年代を見ると私は79年にしてもまだ20代後半、青春の残照が残っていて主人公の青春をなぞることに何らかの意味があったかもしれないが、今や60のじいちゃん、はたしてなにか残るものがあるだろうか。

 原作は15年ほど前に読んだ。かなり忘れていると思うが、そう面白い本ではなかった気がする。あの当時、熱に浮かされたように購入し期待して読んだが拍子抜けしたような記憶がある。

 所詮は絵空事と思いたいが、小説のような人生を送る人だっているかもしれない。
 私には小説になりそうな熱い初恋もない、青春期特有の苦悩葛藤も思い当るふしがない、疾風怒濤の青春時代でもなかった、いたって平板。
 「ああ、人生敗残のブルース でも歌いましょうかね」

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