今日は6月9日、酔生夢死に向かってまっしぐらのやまさん、前日も前々日もたいして変わることなく、同じように時が過ぎていく。今日もまた同じ繰り返しか。
明日10日になるとちょっと非日常になる。久しぶりにみんなに会って話をするからだ。ともかく、日常はほんと、誰かと話をする機会がない。明日、みんなと会えば、たぶんこの一か月の私の全会話より多いくらい話すんだろうな。と思う。それくらい、日常、人と話す会話が少ない。
10日はだから同じ「時」でも過ぎ方が違うような気がする。濃密な「時」が期待できる。しかし、神様は同じ一日を24時間与え、設定してくださっているのに、明日と、今日6月9日を比べるとどうして今日が薄っぺらく、砂が流れるようにしか感じられないのだろう。
そういえば明日は「時の記念日」だ。
「時を大切にしましょうってか。」、
「今日9日は、大切じゃないんだ。」
今日9日はなんかあったかな。記念日かしらん?なんかメモリアルな日でもあれば、少なくとも印象には刻めるから、薄っぺらな「日」、味気ない「時」のさらさら感が少しは癒されるかも知れない。
「日本の記念日は語呂合わせで儲けられることが多い。たとえば6月4日は、ムシ、で虫歯か虫の日のように、じゃあ、6月9日は?」
「シックス・ナインの日?」
「まさか!」
ウエブで調べても記念日ではない。やっぱり印象薄い日になるんだ。
そこで「今日は何の日」で調べると、いくつかずらずら出てきた。なになに、6月9日は?
53年 - 後にローマ皇帝となるネロがオクタウィアと結婚。
62年 - ローマ皇帝ネロの最初の妻だったオクタウィアが自殺させられる。
68年 - ローマ皇帝ネロが自殺する。
これ全部6月9日のできごと。
「うわ~、ろくでもない。暴君ネロが出てきた。かなり偏執狂の傾向があるから6月9日にすべて合わせて仕組んだのだろうか?」
結局、今まで過ごした多くの日々と同じように印象薄い日になりそうです。
昼から山際の寺へ行く。
「地蔵院 真言宗 大覚寺派」と掲げてある。
大覚寺派!この寺も大覚寺と同じように境内の前に美しい池がある。
すこし、むせる中、自転車を漕いできたので汗が出たが、池の遊歩道の東屋に坐り、池の水面を渡る風に吹かれると気持ちよい。
「ああ、極楽じゃぁ~」
そういえば極楽って、こんなところかも、季節も暑い時期だ。
極楽はいつも午後を少しまわったところだというから、まさに今、そして蓮が開くというから、夏だ、そうして池を渡る風に吹かれ、池の向こうには仏様の住まいの阿弥陀堂が。
「なんだ、これと同じじゃないか。」
「そんな、極楽が、永遠につづく!さぞ、退屈だろうな。やまさんの日常も変化ないけど、極楽はもっとじゃ!」
人のあの世に対する想像力も、人の世の幸福、不幸と同じ。「幸福」は誰が考えても似たり寄ったり、単調である。極楽も一緒、誰が描いても同じ極楽・天国の風景。ところが不幸は多くの種類があり、枚挙に暇ない。地獄も一緒。よくこれだけ考えれるな、というくらい恐ろしい地獄が用意される。焦熱地獄、針山、血の池、無間地獄・・・・・・拷問博物館よりたくさんある。
「苦しいけど、毎日日替わりで責められ、退屈はせんわなぁ」
地獄では犯した罪を責め苛まれ、次の日は新たな責め具が毎日使われ、現世だった時の「自我」の犯した報いを嫌でも覚醒させられる。自我も消滅しようがないわな。
それにひきかえ永遠に変わらぬ極楽は、退屈もやがて突き抜け、自我もしだいに薄れ、阿弥陀様と一体化して溶け込むかもしれない。
天国か地獄か?どっちも永遠には行きたくない。第三の選択で「無」というのがあるのかな。いや、選択しなくても、一切は「無」に帰するのが本当か。「空」と関係あるのかしらん。
帰り、駅のツバメの巣を見ると、めでたく巣立っておりました。
2 件のコメント:
やまさん地蔵院行ったんですね。昨年は私もよく行ってました。道を挟んで横の墓地の川沿いに、上に登れる遍路道?があり、お気に入りでした。さらに眉山の標高での頂上という場所があるのですが、獣道で行くことができます。南に降りていくとかなり大きな竹藪があった様な気がします。眉山だけでも登山ルートは10は下らないと思います。死ぬまでに制覇してみたいです。
私も天国と地獄はお断りです。でも、地上の天国はいいかなと思います。天上の天国は退屈そのものだと思います。肉体を持ち、この地球で地に足をつけて楽園を満喫したいものです。
わはははは!イェ~ィ、知ってますとも。ええ、おお知りですよ。
数年前まで、何回もロープエイ下の登山口から登り、眉山山系(ちょっと大げさじゃが)、縦走しました。
途中、黒岩神社(知ってます?)へ降りたのが3回、縦走しきって墓横から地蔵院まで降りたのが2回でした。
でも、その2回目縦走中、最後の下り、地蔵院近くになって、岩場で
ツルポテ、ペタン、あおむけに滑り、しばらく呻いて起き上がれませんでした。骨折はしなかったのですが、それ以来、ゲンが悪いのでそのコースはやめました。
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