花の中で最も演歌っぽい花を挙げよといわれれば私は「椿」を挙げる。実際、椿を歌詞に取り入れた演歌は多い。『あんこ椿は恋の・・・』、『冬椿』、『人妻椿』、『雪椿』、『宿椿』、それから椿の近縁の花『さざんかの宿』・・・・。
「〇〇椿」と題名を名づけるだけで演歌一曲の誕生である。
それだけ演歌の心情と椿の花の風情に似たところがあるのだろう。
それに対してロックやニューミュージュック系の歌詞には椿などほとんど登場しない。演歌で椿は多用され演歌臭が色濃く漂っているからだろう。
しかし、今朝、あるブロガーがニューミュージュック系の音楽を聴かせてくれたがこれに椿という言葉が入っていた。同じ椿でも斬新な夏椿、(それもカタカナで)ナツツバキ。
椿の花は冬から春にかけてのものだがこちらは初夏から7月、そして落葉することでも椿とはずいぶん違う。だがこちらもちゃんとしたツバキ科の植物で椿によく似た花を咲かせる。
実はこの夏椿、石井椿園にあり、何年か前から咲く時期に行っているがまだ花は見たことがないのである。
夏椿という言葉を知ってから実際の花を見てやろうとして果たせない、私にとっては幻の花である。(園芸で自分で栽培している人にとっては時期が来れば見られる普通の花であろうが)
ニューミュージュック系の歌詞の中にはこう歌ってあった。
真っ直ぐに伸びたナツツバキ
迷わずに上に向かってく
そして「・・冷たい雨・・」というフレーズが繰り返される。
そこで冷たい雨の降る今日、夏椿の木(今の時期、もちろん花などないし、落葉なので葉もない)
を見に行った。
その木は花や葉もなく、まるで枯れ木のようにすっくと立っていた。確かに上へ上へとまっすぐ伸びている。椿の木らしからぬ立ち姿であった。
木の前には説明板があり、その中だけに夏椿が咲いていた。
そして雨が降る中、すっくと立つナツツバキの木。動画でご覧ください。
2 件のコメント:
ナツツバキ気に入って頂いてありがとうございます。とはいっても、ボニーピンクさんの作詞ですが、彼女は見た事あるのだろうか?ワタシは椿と聞くと、大きなトラウマがありまが、乗り越えようと思います。シャラノキとも言うんですね、亀田の木でしょうか?季節ちがいに咲く直径五cm程の純白の花ですか、そそられますね。(^_^)
「椿トラウマ」などと全部明かさない意味深な言葉を聞くと私の妄想を刺激します。
とんでもない壮大な空想物語をでっちあげるではありませんか。
もちろん演歌の「○○椿」という主題のお決まり事の「悲恋」とか「不倫」、「悲壮美を伴った死」という類の妄想になりますが・・
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