2011年12月25日日曜日
クリスマスに受けた小さな親切
ブロ友のコメントを見ると、なんと今日は夜勤ではないか!イブの夜くらい家族のもとで過ごさせるようにシフトを組めないものかと思う。こういう時のために高い給料を取っている管理職がいるのであって、社長を筆頭に管理職が夜勤に総出し、『イブの夜は社員は家族のもとで、』という発想がどうしてできないものか。
やまさんなんかはキリスト教徒ではないが、小さいころのクリスマス奇跡譚の童話はうんとこさ聞いたから、クリスマスは慈悲・慈善に過ごすものと思っているぞ!
クリスマスイブに平の社員を閉じ込め、無慈悲にこき使うとは!ディケンズの「クリスマスカロル」を知らないんだろうか。願うわけではないがこの管理職もスクルージ爺さんのように思わぬ恐ろしい体験をすることになるぞ。
「心するがよいぞ!」
ってまあ、嫌味な話はここまでで、実は今日は小さな親切を受けて、クリスマスということもあり、やまさんとっても気分がいい。
こんな爺に親切をかけてくれたのは絵にかいたような16~7歳の美少年と美少女のカップル。でも少年は今風。ちょっと突っ張った感じがしたし、ズボンはパンツが半分見えるほどずり落とした例のファッション。
さて、駅で降りて自転車に乗ろうとして自転車置き場に行ったが、私の自転車を含め6~7台が北風でひっくり返っている。私の自転車を起こそうとしたが、ハンドルがほかの自転車のペダルの隙間にに複雑にいり込んで離すことができない。
カップルの少年も自転車を出していた。こちらはひっくり返っているわけでないので、そのまま行ってもよさそうだが、私が自転車同士を引き離そうとしてるのを見て
「おっちゃん!やったげるわ」
といって手伝ってくれた。さすが機敏な若い力!難なく離せました。
こんな少年から親切にしてもらったことないので、もう涙やら鼻水やら流さんばかりにうれしかった。孫にやさしくしてもらったじいちゃんの心境ってこんなものなのだろうか。
何度もお礼を言ったが、照れた感じで去っていく少年の後ろ姿を見て最後に
「ありがとう、いいクリスマスイブをね。彼女もね。」
というと一緒にいた美少女のほうも照れまくっていました。駐輪場から少年は自転車を押して出ながら少女に向かって
「おい、後ろに乗れや!」
少女は私が見ているのもあってか
「うぅん。私はいい。」
私も自転車に乗って去って行きましたからそのあとは知りませんが、たぶん、少女は少年の漕ぐ自転車の荷台に乗り、少年の胴を抱きしめ、寒風の中、ぴったりと頬を少年の背中につけて二人して乗って行くのでしょう。
「ああ、いい親切を受けたな、そして美しいものを見た。これもクリスマスの日だからかなぁ」
「伊勢物語」は美しい男女の恋愛譚がたくさん入っています。その中で私が一番好きなランデブーは、恋人を背負って逃げるものでした。
今の世、いくら好き同士でも彼女を背負うというのはないでしょう。それに代わるものがまるで背負うようにぴったり男の背中に愛する彼女が接する「自転車二人乗り」です。
あの二人が仲よく二人乗りしてるのを想像すると心がバラ色に染まります。親切にされたことといい今日はいい日でした。
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4 件のコメント:
みんな各々のクリスマがあっていですね。クリスマスは男女がデートし、プレゼントし合う日だったり、ケーキを食べる日だったりするわけですが、我が家では最近後者のみになっており、今年はそれもいいかなと言う始末です。そんなことより、人から親切にされたり、い
い日旅立ちされた人の事を想う方が感慨深いと思いました。(^-^)/
一人のクリスマスイブで奥様がちょっとさびしいんじゃないかと、よけいな心配をしています。
よき夫婦というのを体験したことのないやまさんはしんさまに理想の夫婦を(心理的には現実とはちょっと違う「投影」というんだけど)見ております。
まるでオー・ヘンリー作の「賢者の贈り物」のようないい夫婦をです。
ちょっと夢想するとうっとりするぐらい美しい夫婦物語です。現実、私に起こりえない以上、まだ見たことないだけにしんさま夫婦に投影というか重ねてみてしまいます。
読まれたことないんだったら短編ですから是非読んでください。
このサイトに全文載っています。
http://www.hyuki.com/trans/magi.html
奥様ともどもいい年末年始を過ごされるといいですね。
「賢者の贈り物」読みました。いい話ですね。お互いに一番大切なものを犠牲にして、相手のために最も歓ばれる贈り物を贈る、魂や心は犠牲にしなかったのはいいですね、それをすれば本末転倒ですし、幻影にすぎない物質でのやり取りで行き違いがあったのは、むしろ滑稽さもプラスして更なる喜びに昇華できたような気もします。(^.^)
読んでくださってありがとうございます。
送り、送られる人がいるのはいいですね。モノそのものより相手に対する思いやりがうれしいですね。
ヘンリーが最後に述べてますね。賢者の贈り物と、この賢者、聖書の東方三博士の事です。どういう関係が、と考えました。至聖キリストに対する「贈り物」だからでしょうかね。ハリポタの賢者の石、もこの賢者の概念が入っているんでしょうか。
年末が来ればこういう心温まる物語が流行りますね。クリスマスもあるんでしょうが・・
もうかなり昔、「いっぱいのかけそば」が大流行りしましたね。その後、聞きませんから大した話じゃなかったんですね。
たぶん、しんさま、奥様はヘンリーの言うように東方の賢者らしい贈り物をなさったんでしょうね。
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