二日前のブログで、縄文の森は極めて豊かであると書いた。
日本列島は多量の降雨があり、比較的(大陸西岸の温帯域と比べれば)低緯度にあるため、日光も強い。列島は南北に長く亜熱帯域から亜寒帯域が分布する、また山がちで高い山も存在するため同緯度でも垂直方向に気候区が分布する。
そのため多種多様の植物が存在し、豊かな森を作っている。
今日、列車に乗って流れ去る車窓を見ていて、一瞬だがある家の塀に囲まれた庭にライラックの小木を見た。紫のたくさんの花をつけている。ライラックは北海道の方が有名であるが、手入れよく栽培すればこちらで出来ないこともない。北国では5月末から6月初めごろだが、徳島のような暖地では桜が終わったころ花をつける。
インターネットで「ライラック」を調べた。ライラックの名前からして外国から入ってきた花であろうと思っていた。原木は確かに東ヨーロッパだが、ライラックの原種に近いのは日本にも自生しているとあってちょっとびっくりした。香りも同じようにある。
「ハシドイ」というそうである。下の写真がそうである。
色は白色の花であるが たしかにこれを紫にすればライラックである。
私が西洋のロマン(古~っ!)を感じる花は、ライラックのほかに、「スズラン」、「エーデルワイス」がある。
これらはみんなヨーロッパの花と思っていたのですが、実はすべて日本に自生しており、原種が繁茂しています。
いやいや、縄文の森の豊穣さはそれらも含んでいたんですね。
スズランは北国の草原地では普通に自生しています。日本名「君影草」と言います。いい日本名ですね。
5月1日、パリはスズランの日だそうです。
エーデルワイスは「ミヤマウスユキソウ」と言って高山地帯に自生しています。ほとんど同じ花です。
古い映画ですが「サウンドオブミュージック」で有名になりました。
アルピニストの憧れの花でもあります。
縄文の森はすごいですね。ヨーロッパロマンの3つの花を含んでいたんですね。これ逆はないです。ヨーロッパの森に、日本ロマンの花なんかないですからね。
木々にしてからが、森の主のような「ブナ」、や疎林に広がる「白樺」は縄文の森では普通にあります。でも、これもヨーロッパの民俗と共通します。
大げさなようですが、植物に関する限り、非常に豊穣な縄文の森は、ヨーロッパのロマンの花、木、草を含んでいるんですね。
非西欧社会の中で日本は一番早く西洋化しますが、もしかしてこんな縄文の森の共通性があったことが幾ばくか影響しているかもしれませんね。
ちなみにワインのボトルの栓にされている(最近はねじキャップが増えましたね、あ、すんません、みなはんの買われる高級ワインは)コルク、このコルクは弾力のある木の素材で
地中海のコルクガシの木からだけではなく、縄文の森の「アベマキ」からも採れます。
ここにも縄文の森の豊穣があります。
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