若い人には過去の映画となっているが、「フーテンの寅さん」の映画、「男はつらいよ」は私の中ではいつまでも生き続けている。寅さんのように放浪癖があった私は映画の寅さんのように日本全国旅してまわった。
各地の有名な風景が出てくるシーンを見ながら、
「ああ、これは昭和〇〇年ころ旅したな。」
と懐かしく思い出す。
映画の「男はつらいよ」シリーズは昭和44年8月に始まった。私が高校3年生の時である。そして48作まで、(平成7年の12月封切り)続いた。この時、私は45歳になっていた。そして翌年渥美清が死亡し、寅さんシリーズはこの回で終わる。
唐突に死亡のニュースを聞くまでは、寅さんの映画は毎年1本は必ず作られこれからも続いていくと思っていた。まさかこの年に亡くなって終わるとは全く予想もしていなかった。
死亡のニュースを聞いた場所は今でもよく覚えている。平成8年8月、網走駅の待合室に備え付けられているTVであった。
この時
「終わったんだ」
と嘆息した。一映画俳優になんと大げさなと思われるかもしれないが、終わったんだな。という主語は渥美清、でもあり、「寅さん」でもあり、実は私でもあった。
その嘆息したようにこの年の夏をもって私の全国放浪の旅も終わったのである。
まるで渥美清の死亡、寅さんの終焉にあわせるように。
寅さんの映画は今まで幾度となく見たが、「心の旅」がしたくなったら寅さんのDVDを借りてきて見ている。私の放浪と軌を一にした「寅さんシリーズ」は私だけの「思い出の旅日記」でもある。
「寅さんが活躍している全国の場所場所にわたしの思い出も踊っている。」
今晩は「男はつらいよ寅次郎カモメ歌」(昭和55年)を見ました。北海道江差が舞台です。この年、私も1か月くらいかけて北海道を回りました。その時の思い出を重ねながら懐かしく見ました。
寅さんは全国を回りましたがここ徳島は舞台になっていません。徳島にも来てもらおうと運動もあったようですが(それくらいの国民的な人気の映画だったんです)とうとう実現しませんでした。
しかし実はほんのちょこっと徳島でロケをしてるんです。この今晩見た映画の最終シーンで鳴門の島田島スカイラインの展望所が出てきます。徳島の人でも意外と知りません。
TVスクリーンから写真に撮りました。
島田島スカイラインの展望所からうちの海の釣り筏を見下ろす。
絶景であり今も観光客が絶えない。
ここで北海道奥尻のおばちゃんと再会する寅さん。
この後、一緒のバスで旅をする。
鳴門国立公園の雄大な景色の中、遠ざかるバス、「終わり」の文字が重なりエンディングの曲が流れる。
1 件のコメント:
全国いろいろ行かれたんですね。
羨ましいです。
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