2012年2月22日水曜日

今日のググルのロゴマークから ジョージ君と勉強するよい子の科学


 今日のググルを開けるといつものロゴマークの代わりに大波小波が動いている。ポップ表示に『H・ヘルツ』生誕155年と出る。

 「H・ヘルツ?誰じゃ、それ、わぃ知らんぞぉ~」

 という方が多いかもしれませんね。クリックするとウィキペジュアに跳び、一応説明はされてますが

 「??????」

 この人の偉業?を永遠に記念するため、名前が電波の周波数に残っているといわれれば、ちょっと親しみが出てくるでしょうか。何ヘルツというふうに周波数の単位で使われています。
 四国放送は1269キロヘルツでお送りしています。というあれですね。

 「そう、この人、電波に関してエポックメーキング的な発見をした人なんです。」

 ところで話し変わりますが、今日のニュース、皆さん見ましたか?とうとう携帯電話の普及が国民一人当たり1台を越えたそうです。特に今、高校生のおに~ちゃん、おね~ちゃんが切っても切れずに、肌身離さずもっているアイテムは携帯電話なのです。
 
 弁当忘れようが、彼氏彼女と別れようが、親が死のうが、日本が沈没しようが、絶対忘れず握って最後まで離さない命と同じ大事なものが携帯電話なのです。

 このモバイル(移動性)のアイテムができるそもそもの大本が今日紹介するヘルツの実験発見にあるのです。どうです、携帯をモモグリまわっている坊ちゃん嬢ちゃん、感心しましたか?

 これだけ携帯電話が普及し、音声のみでなく写真、動画から、最近は携帯でネットもできるのは、空中を飛んでいる各種の「電磁波」を細かく変調、同調し、多量の情報をそれに載せていられるからです。「電磁波」といいますが、皆さんは電波という方がわかりやすいですね。
 この電磁波がなければ携帯もスマホもないことを考えれば、電磁波が空中を飛んでくれるのは有難いですね。

 ところがねぇ、わずか110年ほど前はこの電磁波(通信という手段で)この地球上には飛んでいなかったのです。その電磁波(電波)を使い無線(字義通り線がなくても大海原、空中でも受信できる)通信を実用化したのはマルコーニでした。しかしそのアイデアはマルコーニのオリジナルではなく今日話題のこのヘルツの実験に拠ったものでした。

 そもそも電磁波とはなんでしょうか?今日では光も電磁波の一種とわかっていますが当時はわかりませんでした。電磁波の発見はある浪漫があるのです。
 私は科学史が好きで中高生の時によく科学史の本を読みました。それからいえることは

 「科学の発明・発見は偶然が多い」

 ということです。といってもでたらめで、努力のない探求を言うのではありませんよ。それは偶然ではあっても無数の実験、ひどく退屈するような多くの観察観測から生まれたもので、科学者の努力と汗で発見発明されたものであることは言うまでもありません。

 しかし中には少数ながら、純理論的に予言され、その予言通り発見されたものもあるのです。

 「科学的に予言して、発見される!」

 なんと素晴らしいロマンでしょうか。もちろん、非常にそんな例は少ないのですが、この「電磁波」に関してはまさにそれなのです。
 それだけに昔まだ少年だった私の知的好奇心を刺激し、今でもヘルツの実験は印象深く残っています。

 電磁波は19世紀の中ごろ、マクスウェルによってその美しい簡潔な数式とともに論理的に予言されていました。
 皆さんも中高生の理科の実験で、『電界の変化は磁界を発生させ、また磁界の変化は電界を発生させる』のは知っているでしょう。マクスウェルはそれが次々と鎖状に電・磁界変化を生みつつ、中空を伝播すると導き出したのです。おもしろいことに電界の誘電率と磁界の透磁率のある簡単な比は「光速度」になります。
 マクスウェルは電磁波が光速度で伝播することも予言しました。

 その予言を確かめたのがこのヘルツでした。方法は火花放電によって「電磁波」を発生させ離れたところの装置でそれを受け、確かめたのでした。
 意図的に電磁波を飛ばした最初の人になったわけです。

 実はこのマクスウェルの予言、ヘルツの実験に魅せられて高校の時に私も似たような実験をしたのです。火花は蛍光灯を分解したときに出た誘電コイルを使い、電池をつないで切ったときに一時的に発生する高電圧による火花を使いました。
 受けては簡単なコイルを巻いてレシーバーにつないだものでした。
 結果は?

 少なくとも30メートルくらいは電波が飛びました。友達が電池を切ったり入れたりして火花が飛ぶたび、少し離れた装置のレシーバーからポツポツという音が聴こえました。

 今、こんな手作りの実験をする中高生なんているでしょうかね。古い昔の話になりましたね。

  そして私が高校時代、こんな友人がいました。
 「脳内で電波を直接受信できる」
 ずいぶん便利だなあ。でも、チューニング(電波の選局)はどうしてするんだろうと疑問でした。聞こうと思っているうちに夏休みに入り、夏休みが終わっても学校へは出てきませんでした。風のうわさでは病院へ入っているとか言ってましたが。
 

2 件のコメント:

Unknown さんのコメント...

「脳内で電波を直接受信できる人」はいてもおかしくないような気がします。だって、脳内って電気信号でやり取りしているんですよね。電波って目に見えないのにテレビやラジオが鳴ったりして不思議です。目に見えない力は全て念力ですよね。NTTのコマーシャルで言っていました。(^.^)
 さて、人の脳の働きの多くが視神経に使われているようですが、光の認識って重要な機能ですよね。全ての電磁波が見れたら、この世はきっとすごい世界に見えるでしょうな。7色だけでよかったような気がします。この世界は電磁波の反響で成り立っているような気もします。ゆえにE=mc² なんでしょうね。(^.^)

yamasan さんのコメント...

なるほど、そうですね。電磁波のうち可視光は「眼」で認識できますから、その他の電磁波も脳内のどこかが器質的に変化して感じることができるかもしれませんね。生物は必要に迫れば進化の過程でそのような器官が誕生するかもしれませんね。

 「眼」の誕生進化について前に本を読みましたがわくわくドキドキの面白い説明でした。ある種が「捕食行動」をとりはじめるところから眼ができたというのは説得力があります。
 現人類の進化から言えば、脳内が器質的に変化するより、むしろ人為的に携帯機能を頭に植え込むアンドロイドになる方向の、別次元の進化かも知れませんね。そうするとあらゆる電磁波を感じる新人類が出てきますね。

 電場、磁場、重力場、のように「〇〇場」といわれるモノの本質的理解は厄介です。エーテルの海とかある種の微粒子の流れなども考えましたがそれは違いますね。
 もう、これは空間そのものの性質がそうなっているからとしか思えないですね。
 「2点間の最短距離が直線である」というようなどうしようもない公理的な性質と理解するのがいいかもしれませんね。

 電磁波が光速で空間を伝播していくことは理論的にわかってもその本質的理解(重力に曲げられたり、光速を超えることはできないなど・・)ははたしてできているんでしょうかね。
 難しくてわかりませんが「統一場の理論」なんかがその解答をもたらしてくれるんでしょうか。

 しんさまは、「全ての電磁波が見れたら、この世はきっとすごい世界に見えるでしょうな。」といいましたが、確かにそうです、見てみたいですね。多彩乱舞ファンタスティックなえもいわれぬ世界が展開するでしょうね。
 ギョエテでないけど

 「鎧戸を開けなさい!光を、もっと光を・・」