2011年11月25日金曜日

ロック そういえばこんなことも


 一昨日のブログは高校のお別れ会で友が歌ったフォークミュージック、そして昨日はエレキギターや楽器について書いた。ここ数日はわが音楽人生(そんなたいそうなもんじゃないがまあ60年も生きてるのでこんな言い方もお許しください)を振り返る機会となった。

 そして全く忘れていたことも思い出した。エレキとロックの練習風景である。

 前にも書いたが私はギターもエレキもできない。だから練習にかかわることもないはずであるが、昨夜寝ていて

 「そういえば、こんなこともあった。」

 と思い出した。

 何十年も前に忘却した記憶の中にあってなぜか急に蘇ってきたため、いつかははっきりしない。昭和41年か42年かもはっきりしないが、前のブログに書いたように一年の文化祭の練習で初めて聞いたエレキの音の強烈な印象は残っているので、そのあとのことである。

 一年上の先輩に誘われて当時最新のエレキギターで結成したわが高校のロックグループの練習を見に行ったのである。
 場所も大体覚えている。西麻植駅から吉野川のほうへ行った土手のすぐ近くの一軒家である。周りは畑ばかりのところで、なるほどこれならいくらアンプの音量を上げても近所からの迷惑も来ないというところである。

 バンド練習の場所といっても古い農家、でも家人は一人もいなかった。

 どうして誘われたか、なぜ行くようになったか、の詳しいいきさつはもう忘れた。しかし、そこへ行くことに対しなにか後ろめたい感じがあったのは覚えている。

 今だとそんなことは思いもしないだろうが、昭和41年当時、エレキだのロックグループだのは、ゲバ学生や不良と同一視される雰囲気があったのである。おおっぴらに高校生が胸を張って

 「ぼく、ロックグループでエレキやってます。」

 などとは言えなかった。

 見学者は先輩と私の2人だけであとは4~5人のメンバーと、マネージャーみたいなやたらとしっかりした女子生徒が2人いた。

 ロックのメンバーはどんな奴だったかも思い出せないが、ほとんど3年生だったと思う。(私は1年生だった。)
 最新のエレキでロックをやるだけあって私から見ると当時盛んだった大学生の活動家のような高校生だった。
 先生に見つかったら即停学となるタバコもやっていて、部屋には煙がもうもうとしていた。

 曲もどんなのか思い出せない。大音量とテケテケでもう私などは驚嘆させられたと思う。まあ、曲などどうでもよかった。

 練習の合間、女の子2人はせっせとカレー作りをしていて、練習が一段落すんだあと、私も含めみんなでカレーをパクついた。細部はよく覚えていないのにこの時、急いで焚いたものか白米にシンがありよく蒸されていなかったのを思い出した。

 当時の高校生ロックグループの練習風景の動画などもちろん残っているはずもないが、この時のイメージに合いそうな昭和42年時の映画の一シーンを勝手に編集しました。(青春デンデケデケデケより)

 ロックの語源を調べてみました。黒人の俗語で性行為を表す「Rock and Roll・Rock'n'Roll」から来たようです。


 しかし私はそのような下品な意味でなく、英語の「rock」、「揺り動かす」、という意味がふさわしいような気がします。
 ロックは魂、身体ともにゆるがせる音楽だと思うからです。
 この音楽の本質を言い当てた日本の中世の歌謡の詩があります。(梁塵秘抄より)


あそ            うま        たはぶ        むま
 遊びをせんとや生れけむ 戯れせんとや生れけん
  あそ  こども   こゑ        わ   み        ゆる
 遊ぶ子供の声きけば 我が身さえこそ動がるれ



 この最後のフレーズの「ゆるがるれ」こそロックの本質を表していると思うのですがどうでしょうか?
 「日本の中世歌謡にロックの本質か!」
 と一笑されるでしょうね。

2 件のコメント:

Unknown さんのコメント...

ロックの本質ですか?考えたことは何回かありますが、わからないのでずっと思考停止したままです。歴史も真剣に調べたこともなく、言葉の意味も、私の貧相なボキャブラリ―の中では、「ROCK」={岩}という単語しか出てきませんです。「揺り動かす」といわれるとvibrationしか出てきませんです。音楽でのロックという言葉はあまりにも広い意味で使われていますが、今ちょっと情報収集して考えてみると、バンドスタイル(ギター・ベース・ドラムが主流)が一番私の中ではマッチしているように感じました。このスリーピースでやる音楽は、どんな曲であれロックになっちゃうんですよね。かっこよさの基本みたいなところでしょうかね。(^。^)♪

yamasan さんのコメント...

私のようにギターエレキも知らず、ロックをやったことのない人間が本質論を言うとは、おこがましい限りでした。

 中世であれ現代であれ革命的な歌は保守的な人からは毛嫌いされるもの、でもそれが主流になると今度はそれが保守になる。面白いもんですね。
 ビートルズなんかも出たときは眉を顰められたけど、いまやほとんどクラッシックの域にたっしていますものね。

 カッコいいのが、ロックという意見は傾聴に値しますね。