なんの病気に効くか、なんて生易しいもんじゃない。ともかく日本の霊泉と名付けられた中では、もう文句なくトップの温泉です。何せ、地獄からの亡者・死者を蘇らせ、前にも増して若さと美貌を取り戻させた「霊泉」なのです。
つまり
効能:死者蘇生、若返り、美貌、毒消し
死者蘇生なんてもう究極の治療法です。これより良い治療法はまずないでしょう。
小栗判官は姦計によって毒殺されます。地獄へ行くわけですが、願いにより浅ましい「餓鬼」の姿となってこの世に送り返されます。生者でもなく死者でもない存在のものとして。
蘇る方法はただ一つ、紀の国の熊野本宮近くの「湯の峰温泉」に浸かること。ただ条件があります。
手も足も不自由な餓鬼として蘇ったため自分の力では行くことはできません。地車に乗せられ、街道の善男善女に功徳として牽いてもらうことです。
不特定多数の人々の善意で牽いてもらうわけですから、遅々として進まないこともあったでしょう。
こんな様子です。
でも、何とか湯の峰温泉にたどり着き、湯治が始まりました。
七日入れば両眼が開き
十四日入れば耳が聞こえ
二十一日入れば早くも物を申されます
その後四十九日には六尺二分豊かなる元の小栗殿におなりになります
そして前にも増して美しい小栗判官となって完全復活しました。
私が湯の峰温泉に入ったのはちょうど40歳を迎えた年でした。熊野三山を廻っていてこの話を聞き、入湯しました。
たった一回しか入らなかったのにおかげでその後、20年も生きています。
下は湯の峰温泉「壺湯」の外と内
3 件のコメント:
湯の峰温泉入りたいです。
小栗判官は小栗旬の先祖ですかね、そんな感じします。
場所が紀伊水道を挟んで、剣山の対岸というのも気になります。温泉で若返り蘇るなら安いもんですね、日帰りツアーないかな~(^_^.)
この湯の峰のある「熊野」は霊界であり異界です。
昔、補陀落渡海ってあったの知ってますか。異界への入り口にもなります。
ところでしんさま、温泉は嫌い、普通、好き、大好き、温泉がなければ夜も日も明けぬ、どれですか?
異界ですか?冥界とはちょっと違うみたいですね。
温泉は「大好き」の分類に入ります。よかったら今度御一緒しますか?なんてね(^_^.)
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