降りたのは牟岐線の小さな駅・西原駅、駅舎もない。
吹きさらしのホームだが、不思議なことに立派なトイレがホームの真ん中にある。最近は駅舎があってもトイレがない駅がほとんどであるのに、駅舎のない駅でトイレがあるのはきわめて珍しい。それにトイレは男性女性用があり、おまけに身障者トイレもある。降りたついでに使ったが掃除も行き届き清潔だった。これはどうも鉄道会社の負担で運営しているのでなく、地域コミュニティーが維持しているようだ。こんな小さな駅だが地域の人の温かさがほのぼの伝わって来そうで、ずいぶん印象の良い駅でおりたものだ。
遠足の目的は後ほど言うとして、目的地まで約1kmである。歩き出したが、まわりは広大な平地が広がり海も近いからか、ずいぶん風が強い。風圧で進むのが困難になるほどだ。遮るものがないので風は紀伊水道から直接吹いてくる。
普通の田舎道と思っていたが、いたるところにコスモス畑がある。作物ではないので、人々の目を楽しませてくれるために植えてくれている。ここでも地域の人々のやさしさを感じる。しばらく行くと「コスモス街道(ロード)」の表示があった。見に来る人のためのコスモス駐車場もある。
コスモスの花ばかりではない。鉄道沿線では銀色のススキ、真っ黄色のアワダチソウも目を楽しませてくれた。
この遠足の目的は、秋の草花を楽しむためではない。道中の花々の鑑賞は思いもかけない余徳であった。
コスモスが目を楽しませてくれたおかげでいつの間にやら目的地に着いた。
ここで百数十年前、我が郷土が生んだ「和製インディー・ジョーンズ」さんの研究・冒険の写真展があるので見に来たのだ。それについては次回のブログで取り上げます。
0 件のコメント:
コメントを投稿