お遍路さんの中には宿に金をかけず、暖かいときは野宿したり、あるいは無料の遍路小屋で泊まりながら遍路をしている人がいる。きつい旅だと思うがそういう泊まり方で一巡(八十八ヵ寺)どころか数えきれないほどぐるぐるまわっているお遍路さんもいる。十年以上も前から始め、いつ果てるともなく歩ける限りはお遍路を続けるという人も少数だがいる。こう人を見ると芭蕉の奥の細道序文ではないが、まさに旅をすみかとし、旅に一生を送る人であるといいたくなる。
だいたいどの札所でもその近くやそこに至る道筋に、地元の人々の金や資材の寄付、土地提供で遍路小屋が設置されている。そこを利用すれば宿に全く金をかけずまわることも可能である。しかし遍路小屋でも立派なものから、ただ屋根があるのみのみすぼらしい四阿のようなもの、古びたコンテナや廃車のバスというのもある。金をかけず巡礼をするということは、人々の善意やご報謝を受けながらの遍路旅であるということである。ぜいたくは言えない。本来の四国遍路はそれが王道だろう。
恩山寺から立江へ向かう道筋にこのような遍路小屋があった。こじゃれた屋根の遍路小屋だ。しかし雨露はしのげるが吹きさらしである。この遍路小屋は前々回のブログ(10月17日)で紹介した「お京塚」の隣にある。
いつかはワイもいくぞ、四国遍路旅
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