出釈迦寺奥の院への参道は急坂である。それもつづら折り(幾重にも曲がりくねって続く坂道)ではなく直線的で滑り台のような坂が多い。そのため登りはかなりキツイ。あえぎあえぎ上る参道の中ぐらいのところに柳の水のお薬師さんがいらっしゃる。ベンチもあるし水場でもあるのでみんなここでたちどまり体を清め、薬師如来に手を合わせ、しばし休息する。
入り口には大きな薬師如来像がたっている。お薬師さんはその名の通り病を癒す仏さまだ。今の昔も神仏に病気平癒を願う人はたくさんいる。お薬師さんは仏さまの中でも人の願いをもっとも多く受けいれられている仏さまだ。そのため寺々の御本尊の割合で一番高いのはお薬師さんである。この場所は谷水の湧いている水場でもある。その水は柳の水となづけられ、また弘法大師の加持水とも言われている。お大師様が念をこめた霊水である。
「この水が病に効かないはずはない」と手を水で清めた後、この霊水の一掬(両手で一すくいした水)を不調の続く胃のあたりに垂らし、塗りつけた。霊験やいかに・・・この日を含め三日くらいは胃のもたれが解消した。薬も飲んでいたが・・いや、やはりこのお薬師様の霊水が効いたのだ。
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