9月10日にポリテクを退所してから10月が終わるまでの秋の季節、あちらこちらへ旅行した。京都、奈良、岡崎、長崎、別府、東京、鎌倉である。今振り返って一番印象に残り、楽しかったのは長崎の旅行である。
大きくもなくかといってすぐ見て回れるほど小さくもない。歴史は濃厚につまっていて、史跡も多い。人情もゆったりしていて、親切だった。
何より考えながら散策するにはいい町である。谷筋にある自動車が通れる道路には車は多い。しかし基本的に丘陵と小高い山が広がる長崎は少し入れば、遊歩するのにもってこいの小道がある。
坂が多いためかこぐのがたいへんな自転車が少ないのも歩くのにはもってこいである。
再び行くとしたら長崎だな。と思う。
これから行くとしたら、季節は冬、「冬の旅」になる。冬の旅、カギ括弧で囲んだのは、「冬の旅」はあるイメージを伴ったものであったためである。過去形で語るのは、いまやそのイメージはないからである。
駅に行くと冬の旅を誘うおおきなポスターが目に付く。カニ食べ放題ツアーとか、湯煙温泉ツアーが多い。また旅行社の宣伝は季節的に安くなる冬格安旅行でヨーロッパ観光、あるいは南海の楽園での避寒ツアーがある。
どれもこれもラクで楽しい旅行ばかりである。
しかし鉄道が発明される150年以前はそうではなった。冬の旅とは厳しい寒さや、すぐ暗くなり短い日中、雪に閉ざされて進めない道、などで大変苦労の多いものであった。
以前取り上げた中世を旅する一遍一行の冬の旅を見ると・・・夏と変わらぬ薄着の旅行、さぞや寒く苦しいものだろうと思う。
ヨーロッパの冬の旅はもっと厳しい。緯度の高いヨーロッパは午後2時過ぎから薄暗くなってくる。北海からは寒冷な低気圧が次々やってきて、晴れは少ない。つまり太陽などはほとんど拝めないことになる。
下はフランドル地方(ベルギー・オランダ)の冬(17世紀)の様子である。すべてが凍てついた中、薄暗い日中のみ、人はトボトボ歩く。少しでも悪天になれば旅行は中断である。
日本以上にヨーロッパの「冬の旅」は旅行者にとって、ありえぬ!といってもいいような厳しいイメージの旅だったのです。
まあ今はそんなことはなくなりましたが、私は今でもこんなイメージを持っています。
以前、ブログでそんな冬の旅を取り上げました。
ここクリック
最後にシューベルトの「冬の旅」の歌曲を貼っておきます。お聴きください。
2 件のコメント:
フランドル地方ですか、近くにいたような気がするのですが、そういえば冬は寒かったです。でも向こうは全館暖房が主流ですから部屋の中はどこも暖かいです。
欧米の曲を日本語で歌うと、どうもいかんですね。すべて軍歌にきこえます。なんっだろ~。日本語ってドイツ語、韓国語に並んで厳つい言葉のような気がします。(^<^)
12月に入って一段と寒くなったようですね。今朝も寒かった。朝はあまり外へ出たくないです。自転車でけがをして用心深くなっているので、寒いのと相まって遠出もしません。
しんさまは朝、自転車通勤ですか?ご苦労をお察しします。
どこかまた旅行をしたいですが、無理かも。
そちらは年末年始は寝正月ですか、どこか旅行しますか。
できるうちにさっさと人生楽しむ方がいいですよ。
コメントを投稿