2020年9月16日水曜日

遍路道で足首を痛めてしまった

 加齢による足の衰えはなかなか自覚できないものである。慎重に歩めば大丈夫と思っていても足の筋肉や反射神経、運動神経はその気持ちについてきてくれない。高齢になると大丈夫と思う状況で転倒したりするのはそれである。

 まさに私のケガがそうだった。下のような険しい遍路道である。急で滑りやすいため、坂にはロープが道に沿って張られており、そのロープの助けを借りながら降りるようになっている悪路である。ゆっくりゆっくり慎重に降りているつもりだったが、けつまずいたかすべったか(そこのところが今思い出してもどちらともいえない、たぶん両方だろう)足が妙にねじれて仰向けに坂を滑り落ちた。左足首に普通の痛さとは違う痛みが走った。

 結局、6日間の入院となった。その後通院しているが完全に治るまでには1~2ヶ月(普通に歩けて、痛みまったくなくなるまで)かかるだろう。高齢者なので多少の機能障害や若干の傷みは残るかもしれない。
 自分の年齢を客観化し、少しでも可能性があるなら、遠くても迂回したり、あるいは行程そのものを止めたりすべきなのだろうが、けがをしてから思い知っても遅い。ただ後の教訓にはなる。しかし猫のような忘れっぽさに加え、頑固な自信や、まさかそのようになりはすまいという楽天的な運命論は、時がたてばまたぞろ沸き起こってこのジジイを捕らえてしまう。お利口なジジイなら再びそんな陥穽には落ちないものだが、生まれてからずっとアホなことを繰り返してきたオイラのことである。後の教訓として生かせるかどうか、はなはだおぼつかない。

 病院食も体験した。普段の食生活が貧しいためか、世に言われるほどまずくはなかった。

 少しでも動けるようになると病室にいるのが嫌で、といっても病棟のフロアからは出られないので、談話室で自販機のコーヒーを飲んだり、(5階なので)ぼんやり下界を眺めたりして過ごした。たっぷり時間はあるのでしっかり読書しようと本も持ち込んであったがなぜか集中できず読書はほとんどできなかった。下は談話室から外を眺めたところ。

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