昨日、夏日になった昼過ぎ、北島町中央公園横にある花壇でチューリップの花を観賞してきた。
チューリップ花壇。向こうにみえる小さな丘の風車のあるところが北島中央公園
大輪の八重咲のチューリップを見るのは初めて。こりゃぁチューリップというより牡丹の花じゃ。
私が一番注目したのは黒いチューリップ、品種名は「クィーン・オブ・ナイト」
「黒いチューリップ」といえばデュマ原作の小説の題を思い出す。17世紀のオランダで起きた異常なチューリップ投機を背景とした物語だ。本来は小アジア原産のチューリップは西洋にこのころもたらされた。美しくて珍しい花は高額で取引され、球根は投機の対象になった。当時のオランダでは大勢の人がそれに狂乱した。それは史実であり、この投機狂乱の風潮を「チューリップバブル」と名付けている。特に希少なものとして高額の値が付いたのは「黒いチューリップ」である。しかしバブルは弾ける運命であり、値は暴落し狂騒の熱もあっという間に冷めてしまった。残ったのは高額の投資をしたが今は暴落してほとんど値のつかない球根のみ、腹立ちまぎれに球根を食べた人もいたとか。
そんな投機の対象となるくらい黒いチューリップは珍しく、自然状態ではまずありえないから、辛抱強く色の濃い(紫系)突然変異をまち、代を重ね栽培しながら選択淘汰をして黒に近い花びらに近づけるのである。
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