2022年2月13日日曜日

寒い雨の一日

  近年の暖冬傾向の冬に比べると今年は寒冬だ。しかし私の子ども時代と比べると今年でも暖冬であると言える。今日は外では冷たい雨が降っている。しかし、昔だと今頃のこのような冷たい雨は大雪になったものだ。昭和38年冬(1~3月)は日本列島全域が強い寒気団に覆われ、2、3月にこの地方でも大雪が降ったのを覚えている。その後も昭和45年頃までは、立春を過ぎてからの積雪がずいぶんあった(後で気づいたが、寒のうちより立春すぎてのほうが降水量が多くなるので当たり前か!)。高校生2,3年の頃も20cmを越えるくらいの積雪を記憶している。

 その昔、ウチらで大雪のあった日のそれぞれの気圧配置はよく似ていた。寒のうち(1月中)で西高東低の気圧配置が強いときは、ここらは寒く乾燥した強い風が吹き雪は降らない。冬型の気圧配置が緩み、日本よりずっと遠くの西南海上で低気圧が発生し四国へ来る時が大雪になる可能性があった。寒気団の影響が強く残っているときにその低気圧が来ると九州は雨でも四国あたりから雪になったものだ、まとまった降水量があるとそれが大雪に結び付いた。このような大雪をもたらす低気圧をその発生域にちなみ『台湾坊主』といった。ところがこの言葉最近はとんと聞かない。今世紀にはいりますます暖冬が進み、四国での大雪がなくなったので『台湾坊主』と言わなくなったのか。それとも気象庁の定義が変わったのかしらん。

 ともかく今日は寒い雨の一日になりそうだ。

 (イメージだが)炬燵布団の上にはミカン、横では猫が丸まっている、そして自分は温ったか炬燵に首まで入れて、ウトウトしながら外のしとしと雨を聞く、いつのまにやら雨音はヴァイオリンのピチカートの音に重なる。ヴィバルディの『四季』冬、第二楽章である。

 

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