今日鴨島駅でホームから向こうのホームを撮影したものです。ホームの屋根をよく見てください四角いものが5つのってますよね。これ座蒲団なんです。
なんで座蒲団が屋根にのっているのか?それは誰かによってこちらのホームの椅子に置いてある座布団が向こう側のホームの屋根に抛り投げられたのです。
この座蒲団、寒い時期、ホーム上の個々の椅子に備え付けられています。町内の老人ホームのお年寄りたちがボランティアで毛糸の座蒲団カバーを編み、クッションを入れて作ったものです。冷え冷えした椅子に座るのは大変だろうと思いやりから作ってくれたもので、毎年、カバーは新しく入れ替わっています。
座布団がひとりで屋根に登るはずありません。誰かがこちらのホームの座蒲団を取ってブーメランやフリスビーよろしく屋根に向かって飛ばしたに違いありません。
誰がやったかわかりませんし、予測でいうのはやめますが、面白半分に間違いないでしょう。やった本人は少々のいたずらという、軽い気持ちでやったのでしょう。
しかし、作ってくれたひとの善意を踏みにじるばかりでなく、屋根にほうり上げられた座蒲団を回収したり、雨や埃によって汚れたカバーの洗濯などの手間を考えると、いたずらとして笑って済ますことはできません。
やった人に対し怒りが湧いてきます。
このような公共物に対する破壊行為、または汚損行為をそれを目的におこなうこと、そしてその風潮を「ヴァンダリズム」 といいます。
ローマ帝国末期、ゲルマン民族などが侵入し帝国が崩壊します。学校で「ゲルマン民族大移動」という単元で習いましたね。思い出してください。いろんな部族名が出てきたでしょう。フランク族。ゴート族、アングル族、サクソン族。そのなかでとりわけ獰猛でローマの美しい建築物、器物を破壊しまくったのが「ヴァンダル族」。語源はそこから来ているようです。
わが町鴨島でヴァンダリズムが見られるようになったのは、大変嘆かわしいことです。
「座蒲団をいたずらで屋根に放り投げたくらいで何を大げさな」
と言われるかもしれませんが、ニューヨークやロンドンでは公共物のちょっとした破壊・汚損が次第にエスカレートしていきました。街が壊れ、汚くなるとやがて治安の悪化になります。それがだんだん凶悪犯罪の発生に結びついていきます。
「壊れ窓の理論」
です。公共物の窓が最初に割られる、それが広がり、次第に大きな破壊行為となり、治安悪化、凶悪犯罪の多発と辿っていきます。
だからこの理論は最初の壊れ窓を作らない施策が重要だということも教えています。
わが町が一時期のニューヨークのような治安悪化の街にすぐなるとは思えませんが、このようなヴァンダリズムを見逃していると悪い方向へ行きそうな気がします。
夜、健康の為のウォーキングもできないような街にはなって欲しくないです。
1 件のコメント:
マナーが悪いですね。 昔は、こんな日本でなかったのに!
やった人は、罪意識がないから、やるのですね。
髪の毛、服装、公共のマナーについて、注意しても、食って掛かってきます。
せめて、人が親切に注意してくれたことには、耳をかたむけようと思います。
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