2011年2月13日日曜日

使えない気象用語、なんで?

 最近は、まったくの素人でも天気図に詳しい人がいる。それも気圧配置図とか気象衛星から送られた生の画像をみながら玄人はだしの解析を加えるのである。
 素人が得られる情報も昔と比べると質量とも格段によくなった。インターネットを利用すれば昔の専門家でも得られなかった情報を瞬時に得られる。そのため一から天気図を作るのに素人であっても大した苦労なく、短時間で作業ができる。 
 昔、自分で天気図を作ったことがある。(確か高校の地学の発展学習で自主的に私が作った) 今から考えるとずいぶん原始的な方法だ。中国東部シベリア南部、東シナ海、朝鮮半島、日本海、日本列島、千島列島が入った白地図を用意する。そして一日何回かあるNHKラジオ中波の第二放送を聴くのである。
 「・・・宮古島、南南西の風、曇り、気温・・・・、松輪島、・・・・・」
 聴きながら鉛筆で白地図上に記載していくのである。そしてそれが終わったら等圧線を描き、低気圧・前線など描きいれるが、局地的な低気圧・前線は自分で推測して描きいれなければならない。大変な作業である。

 今はそのような手間暇かかるような方法はなくなり、インターネットで得られたリアルタイムの天気図で局地的な天気図解析もできるようになっている。

 そのように簡単に情報が得られるようになったから、天気図に詳しい人が増えたのかなと、思っていたが、それに加え、「気象予報士」の資格制度ができ、これが結構な人気とのことで、この影響もあるようである。
 以前そういえば、列車のなかで、楚々とした女性が天気図の入った大判のテキストブックを広げて勉強しているのを見たことがある。女性の就職先として女子アナは最高の職の一つであろう、気象予報士を学生のうちに取っていればずいぶん有利に働くから、この女性もそうかしらん。と思ったものである。

 さて、ところで今晩から明日にかけて、その天気図である。
 インターネットで簡単にみられるから検索していただくとわかるが、少し前、台湾の東部海域で低気圧が生まれ発達を見せながら、日本列島南岸を進みそうである。北からはかなり低温の気団が上空に来ている。
 このような時、低気圧は大きく発達し、荒れ模様になるのはもちろん、普段、雪の少ない太平洋側に思わぬ大雪をもたらす。
 私はこのような低気圧のことを台湾坊主と呼んでいた。昔は気象用語にも使われていた。当然今も言われているものと思って、さっきインターネットで調べたら、なんと死語になっているではないか。
 なんで?差別用語でもないし、なんだろ。災害をもたらす低気圧に他国の名前を付けるのがよくないのかなあ。
 私なんかはこちらの方が表現がぴったりしていいとおもうのだが。気象庁の通達で使われないらしい。残念。
 ちなみに台湾坊主の一般的な天気図の型は下図に示したようになる。
南岸低気圧の例(地上天気図)

 台湾付近で生まれ、発達しながら東海地方南岸に進んだ図である。
 
 このような天気図の時、四国以東に大雪をもたらす。

 明日の天気予想がどうもこのようになりそうである。
 台湾坊主とはお上のお達しとやらで言えなくなっているが、私が見るところこれはまぎれもなく
台湾坊主。

 気象に関係した言葉でもう一つ使ってはいけない言葉を思い出した。裏日本という言葉である。マイナーなイメージで日本海側の人に失礼だというのだが、じゃあ、茶道の裏千家、表千家はどうなるのだろうか。裏千家が劣るなどとは誰も思っていない。あまり神経質すぎるのではという気がする。
 さあ、明日、台湾坊主が大きく育ち、この地方にも大雪をもたらすのでしょうか。それとも雪を伴わない台湾坊主になるのか。
 北からの寒気のわずかな差によると思いますが、こうゆう予想は専門家でも難しいそうです。
 どちらか?朝、起きればわかる。

3 件のコメント:

yamasan さんのコメント...

 予知、予言は難しい。
 たとえ天気であってもぴたりと言い当てれば大金持ちになるといわれています。
 まして、人の運命を当てることができれば世の支配者にもなれます。
 そう簡単に当てられてはたまりません。
 気象庁の奥の院には秘密の箱があって、予報の最後の手段として頼るよう言い伝えがあり、開かずの箱として祭られていたそうです。
 あるとき、誤って開けた人がいたそうですが、中には下駄が入っていたとか、
 ま、予知、予言もこんなもんにしときましょう。
 

てるゆき さんのコメント...

今日は、雪の予報が、外れましたね。
早く、雨 降らないかなあ。

トシ さんのコメント...

今は大雪の降る外の風景を見ながら、書類編集しています。
問題は、明日外出せねばならないから、タイヤチェーンがいるかなあ・・・・。