今日は暦の上で立春、そして暦どおり正直にどことなく春めく一日となりました。このところ毎日のように家の前の江川に氷が張っていましたが、2日前からはそれもなくなりました。
今日の昼過ぎの日差しの明るさ、そして、日向のあたたかさはもう春。こころもウキウキと言いたいところですが、結構重度な花粉症を持っている身にとっては、つらい季節、パロディー風に業平の和歌でいうと
世の中に たえて花粉のなかりせば 春のこころや のどけからまし
花粉さえなければ外で春の息吹を感じたいですね。
春の野山に出て深呼吸したり、大あくびできる花粉症のない人がうらやましい。風邪の症状も治まらぬ今日、早くも花粉がとんでいるのかしらね。もしそうだとすると、目、鼻、喉、ダブルパンチです。
一週間ほど前になるかなあ。春の花木を見に行きました。といっても桜じゃないですよ。木偏に春、文字通りの春の花木、「椿」です。
石井町にかなり大規模な椿園があるのをご存知でしょうか。何十種類もの椿が農大の山裾に植えられ、椿園を作っています。でも行った日はまだまだ寒く、この日も最高気温はおそらく5度以下、春を感じさせるものとて何もなく、せめて春をその中に含んだ椿でもと寒風に吹かれ丘を登って行きました。
しかし花が見られたのは数本ある山茶花のみ、丘の上部までびっしり植わっている椿はどの種類もせいぜい蕾、ほとんどはまだまだ固い小さな蕾ばかり。
「はやかった、これだけ寒いのだから、当然か。」
濃い緑のつやつやした葉っぱのみの林は陰気で暗く、寒さがよけいつのる。丘を降りた谷地になったところが公園の広場になっている。山陰で冬日はほとんど射さず、夏でもじめっとしているところ。今は凍りついたような場所。
そのまた隅の方に公衆トイレがある。かなり古い旧式トイレだが、なに、構うものか、小用だからと使用した。
終わって手洗い場所をみると、なんと、陶器の手水鉢に水を入れておいてある。
「手洗いも、旧式か、いまどき珍しい。」
しかしよく見て2度目のびっくり。透明な厚氷がピッシリ張っている。人差し指でちょんちょんと突くが、相当厚くびくともしない。
この頃は連日、朝は氷点下の気温、最高気温も一桁前半、おそらく何日も解けずに、そのまま厚く成長したのだろう。
そして今日、風邪を引いているため家で過ごしているが、昼ごろの暖かさや陽気は家の中にいてでもわかる。ほんとに立春にふさわしい日です。
この日、あの手水鉢の厚氷はどうなっただろう。何日かかけて成長したとはいえ、立春の今日の暖かさ、解けたのかなあ・・・・・・・・・・・・・・
おなじ感慨をもった歌が古今集にある。
袖ひじて むすびし水の こほれるを 春立つ今日の 風やとくらむ (紀貫之作)
一週間前の出来事で画像もないし、あったところでトイレの手水鉢ではあんまりなので、
これはわが町吉野川市の名水、龍王水の筧から流れ込む手水鉢を画像として入れました。
こちらは流水なので凍りません。そして陶器ではなく石の手水鉢です。
2 件のコメント:
風邪の時はどんな食べ物がいいんだろう。みなさん教えてください。いつもはカロリーのみの粗食ですが、少々金がかかっても、薬喰いと思ってナイアガラの滝から飛び降りたつもりで買って食べますから。
ただし、蝦蟇の目玉とか蝙蝠、イモリの黒焼きとか猫の糞など呪術的なものはちょっと。
お水取りですか?
ココの水は、美味しいですか・・・?
大寒~立春にかけて、良い日にお水取りに行って
飲むと、健康と商売繁盛に良いと言われていますね。
この間、行きました。
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