2022年3月18日金曜日

3月17日(旧暦 2月15日)

  今日は(3月18日)は朝から雨、予報では夕方まで降り続くようだ。しかし昨夜7時半ごろは歩きながらおぼろ月がみえた。かたちはまん丸、うす橙色の光に周りの天空をぼんやり光らせている。

 「きょうは満月か」

 帰って調べると旧暦の2月15日の満月だ。それで思い出した。この日はお釈迦様が涅槃に入られた日、涅槃会である。涅槃絵図をみると確かに満月が見える。


 涅槃会を知ったのは、このように夜になってからだが、なにかの不思議な因縁か、この日午前に友人から

「蜂須賀桜が満開なようだから、八番札所熊谷寺へいきませんか」

 と誘われたので、昼から友人の車に乗って「熊谷寺」へ蜂須賀桜を見に行った。もし「涅槃会」と知っていれば本堂をお参りしたのだが、花見が主なので本堂までは上らなかった。車で来ている花見客が多く、寺の前の駐車場は満杯で少し遠くにある山の中の駐車場まで案内され、そこに駐車した。その出口付近に「延命地蔵尊」があり、行きしと帰りし二度手を合わせ参拝した。「延命地蔵尊」はその名の通り延命の願いもあるが、それ以上に、万人に訪れる「死」に際が安らかで安楽であるようとの願いもある。だから延命地蔵尊は別名「失禁地蔵」(他人に糞尿の世話にならぬよう)または「ぽっくり地蔵」(苦しまずにぽっくりいくよう)ともいう。

 この時点で今日がお釈迦様の涅槃の日だとは知らなかったので本堂の(本尊・千手観音)をお参りしなかったが代わりに「延命地蔵」にお参りし、心の中で「失禁してオムツをするような晩年になりませんよう、ぽっくり死ねますよう」と祈ったのは、これもなにかお釈迦様が涅槃にはいられたこの日の因縁を感じる。

 山門(17世紀後半、五代将軍綱吉の時代建立)とモクレン


 境内にある蜂須賀桜


 入口ふきんの多宝塔、四国最古といわれる(安永年間18世紀後期)

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