それならばできるだけ似たインドの風土を楽しみたいという願いを持った。お釈迦様やそのお弟子さんが活躍した中インド(ガンジス川中流域)は一年の三分の一近くは40度~50度になるという。そういうと乾燥していて焼けつくような暑さでこの日本とはちゃぁうやろ、といわれるが、なにがぁ~、湿度も日本に負けず劣らず高いのである。そんな中インドの夏、湿度も高く気温も40度を軽く突破し、50度近くになるとどないになるか?人の頭はボウゥ~とし、だらりとして気力も抜け、動きたくなくなる。影でへたるか、水に浸かるかである。そんなところでもお釈迦様やお弟子さんは修業していたのである。今でもそんな過酷な暑さを持つガンジス中流域で修行するインドの行者さんは多い。そんな場所でインドの哲学、宗教、仏教、文化は生まれたのである。
そんなわけでここ阿波徳島にいて、できるだけ中インド(ガンジス川中流域)に近い季節が訪れるのをこい願っていたのだ。7月の終わりころから全国から猛暑だよりが届き始めた。35度ぉ~?まだまだ、37度ぉ~?インドをなめとんかぃ、もっと上がらんかい!このヘタレ!40度を越えました。おぉ、エエ傾向やないかぃ、もっと頑張らんかい。50度までまだまだあるでぇ、でもここ徳島では緑が多いせいか35度より以上は上がれへん。結局、全国の猛暑地点でさえ、インドからすれば涼ぅしぃわ、っちゅう最高気温で今年の夏は終わりそうなのである。日本(徳島)にいてはインドの過酷な夏は味わえなかったのである。
今週で8月も終わる。もう厳しい夏の暑さはないだろう。今日の午後、郊外を自転車で走る。3時前だが、ずいぶんと日差しも柔らかくなり、風も涼しい。ふと「晩夏」という言葉が頭に浮かんだ。「晩夏」って正式な季節な名前ではないやろな、でも文学的表現として「風物詩」に入っているんじゃないのかな。ネットでしらべると詩の「風物詩」としてはよく使われているようだ。二つの句をあげる。
〇紅くして黒き晩夏の日が沈む/山口 誓子
〇赤き月草は晩夏の香を放つ /阿部筲人
月草はどんな植物かわからず、おそらく月見草(マツヨイグサ)かな見当をつけて調べると、なにがぁ~!ツユクサのことじゃった。ツユクサの花は澄んだ青色、晩夏の夕方、赤い日に照らされての表現かなぁ。
自転車で見えた晩夏の風景は稲刈りと刈田跡じゃった。
ツユクサは見えないかなぁと路傍を見つつ走ったが、みえるのはエノコログサばかり、これが穀物の「粟」の原種と知ったのは最近のことじゃったな。
週間天気予報を見ると晴れは今日まで、明日から8月の最終日までずっと雨傘マークがついとった。涼ぅしぃなるんもきっと早いわ。曼殊沙華の季節までもうちょっとやな。
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