2014年1月15日水曜日
咳止め
夜中に咳がとまらず、安眠できない。今日、新しい咳止めシロップ液を買ってきた。なぜ夜中に咳が強くなるか?調べてみると夜中には副交感神経が緊張して咳が出やすくなるそうだ。
人の内臓の神経は我らの手や足と違い、随意には(思い通りには)動かせない。その内臓の神経であるが、正反対の作用をさせる二つの神経がある。交感神経と副交感神経である。一つの臓器に対し一方が緊張させる働きをするなら、もう一方は弛緩(ゆるめる)働きをするそうだ。どちらがどちらかは臓器によって違う。
そこで咳が出てくる臓器である気管支だが、気管支は副交感神経が作用すると収縮し、気管支の腺の分泌液は多くなる。つまり咳が出やすく、痰が多くなるということだ。そうであるなら副交感神経を抑えるか、反対の作用を持つ交感神経の方を刺激してやればよい。
とまあ、理屈はそうだが、むやみやたらと副・交感神経を二本の電線として+、-の電流をオンオフするように扱うのは、微妙なバランスの上にある内臓の拮抗作用を受け持つ神経系を壊しかねない。交感神経を刺激する物質としてアドレナリンがあるが、確かに咳痰は抑えられても他の臓器を興奮させてしまう。
だから主に気管支に緩やかに作用する交感神経の亢進剤があればよいのだが・・・・・・
それで買ってきたシロップ液の効能を見た。
dl-メチルエフェドリン、とある。私は薬の専門家ではないがこの薬は知っている(このエフェドリンは交感神経に作用し咳を鎮める働きがある)。それは我が郷土から出た幕末の化学者長井長義の『長崎日記』を読んでいたからである。以前ブログでも取り上げたが、そこに長井長義が漢方の薬、マオウ(麻黄)から有効成分であるエフェドリンを精製して発見したと書いている。
ここクリック
このエフェドリンはアドレナリンほど強くなく、また気管支に狙いをつけて選択的に作用する交感神経の興奮剤である。優れものの薬であるのは長井長義が発見してからすでに130年にもなるのにまだこのように咳止めの薬として使われていることからもわかるであろう。
さて、能書きはここまでにしてさっそく飲んで、早めに寝ます。
この薬理作用からもわかると思いますが、咳、痰の症状を抑える働きはありますが、咳の根本原因である気管支の病変・・・細菌性の炎症か、はたまたアレルギー性か、別の原因か、に直接効くわけではないですから、そう過度に期待はしていません。でも咳き込むとホント眠れないし、胸が苦しくなりますからね、せめてその症状でも改善すればいいと思います。
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2 件のコメント:
こんなすごい薬が、100年以上前にあったんですね。それより麻黄の方が名前からしてすごいな~今度風邪の時は飲んで見ようと思いました。魔王になるんかな~(^_^)/~~
しんちゃん!結局、昨夜もひどくなる一方で、咳の為に心臓が止まりそうになり、死にかけました。今日は病院へ行ってみてもらいました。
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