あらためて先日(7月8日)の歩き全行程の鳥瞰図を示す。全距離23~24km。福井駅出発から由岐駅到着までの所要時間約8時間。
前日にはこのコースを歩く覚悟を決め、リュックと中の荷物、飲料水の入った保冷袋、などを用意し、当日の朝、慌てないようにしていた。
しかし朝起きると、(いつものように老人性の鬱の傾向があるのか)極めて気分が落ち込んでその気にならない、目覚めたのは五時過ぎだが、いっそこのまま安定剤を飲んで二度寝をしたら楽だろうな、と半分あきらめつつあった。しかしトイレを使い、起きてしばらく動いていると落ち込んでいた気持ちも次第に上向きになってきた。
「ええぃ、このまま、リュックを背負って朝一の始発の汽車に乗ろう、出発すれば嫌でもやる気が起こるし、気分ももっと立ち上がるだろう」
ウチの駅を出るこの始発は午前6時ジャスト発車、この路線唯一の牟岐行、乗り換えなし、乗ったままで2時間14分かけて阿波福井駅に着く、汽車の中で用意したパンで朝食を済ます。
福井駅から歩き始めたが、ウキウキとはいかない、さほど気分ものらない、朝食が胃にもたれている、いつもは歩いたり体を動かしていると胃もたれはなくなるのだが、なかなか雲散霧消しない、歩きながらずっと気になる。
数百メートル歩くともう山道に入る、民家が道に沿ってあるが、そのためかいくつかの道に分岐していて、どれが「四国の道」(巡礼道)かわからない、表示をさがす、しかしない場合がある、こちらだろうと見当をつけていくが、間違った道だと厄介だ、すこしイライラする、その道で四国の道の表示を発見したときはホッとする。
初めのうちは気分が乗らないじゃの、胃が持たれるじゃの、内心ブ~たれていたが、そのうち道は細くなり、崩落もあり、登りもきつくなってくると、息も胸も苦しい上、高温多湿で汗みずく、もうただただ、セコイ、セコイ、で細かなことは考えられなくなる。峠がきて、下りになるとホッとするがしばらくするとまた登りの山道、なんぼう上り下りを繰り返したことやら。
後になって総括すると、この行程の前半の道は人しか通らない山道(だが誰一人歩いている人には会わなかった!)、それもいたるところ崩落した悪路のアップダウン、しかし後半は車道を通る、でもこちらはただただ延々と距離を稼ぐためひたすら歩かにゃならん、距離約十数キロ、しかしこれ、今回福井駅出発で由岐へと順路を辿ったからよかったものの、逆の由岐から福井までだと、後半の最終路程が悪路山道になる、その場合、どうなっていただろうと考えると、よくぞこの順路にしたものだったとホッとする。
それでは、この行路をスライドショーにしましたので、順繰りにご覧ください。
3 件のコメント:
海に山に空にと自然の遍路道に癒され知らず知らず体力がつきますが、最初は体ガタガタ痛くなります。このがむしゃらが癒えると何か身体が悟ったかなとまた行きたくなります^^遍路病冒険病です^^繰り返せば強さ増します。歳なりに弱かったのが強くなります。簡単言うと運動せよですね。失礼しました
>>かつぼうずさんへ
動画でかつぼうずさんの活躍を拝見していますが、漲る活力には目を瞠っています。もしかして若返っていません?失礼な例えかも知れませんが、大昔山岳で修行して、験力をつけた山伏に見えてしまします。
私などは、運動や練習なんどでそこまで到達は出来ません、そもそもの素材が違いますね。青春時代から鍛えていた人と私のように怠惰にずっと過ごしてきたのではこの歳が来てしまうとどうにもなりまへんわ。
とわ言え、ぼちぼち、わたしのできる範囲で、断続の「区切り打ち」ですが歩き遍路は続けたいなぁ、と思っています。
道順はネットで調べられたんですか?遍路道ってわかりづらそうですが
根性凄いですね。 本当に暑い日が続いてますね。
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