開花時期が六月中下旬頃と聞いていたので本日6月20日極楽寺に沙羅の木の花を見に行った。山門を入りすぐ右に曲がると庭園がある。山門をくぐり庭園が視界に入ると沙羅の木の花を探した。しかしパッと見にはわからない。寒椿のように緑の葉の色を圧するほど花がたくさんついているのを期待したが外れた。
下の写真には沙羅の木の花が三本あるが確かにわかりにくい。気をつけなければ花など咲いていないと思い素通りしそうである。
しかし近づいてみると白い沙羅の花が目に入った。山門から近い順に中、小、大の三本の沙羅の木があるが、下の写真は奥にある一番大きな沙羅の木、よく見ると白い花をいくつもつけているのがわかる。
この大きい沙羅の木の付近は立ち入りができないし木の丈も高く花の拡大撮影が難しいので通路に一番近い沙羅の木の花を撮影した。
同じツバキ科の花であっても椿は濃い緑の葉で花も重々しい感じがするが、沙羅の木(夏椿)は落葉樹で葉も新緑色で柔らかく、花弁も一重で白くて薄い。その花がたった一日で落ちてしまうのは、なにか儚げである。平曲(平家物語)では「♪~沙羅双樹の花の色、盛者必衰のことわりをあらわす~」とうたわれていて、沙羅の木の花のようすは人の世の儚さを表している。
本来の沙羅の木はインド産の熱帯樹であるが、温帯の日本ではそれは育たない。そのため日本原産の夏椿の一日花の儚さを見て、日本の寺ではこの夏椿を沙羅の木としているのであろう。
2 件のコメント:
勝ぼうずツィッターで引用させてもらいます^^
どうぞどうぞ。
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