晩春から初夏にかけては豆が収穫される。ソラマメ、エンドウ、さやえんどう、など・・・子どもの頃、祖母と一緒に縁側でソラマメやエンドウのさやを向いて豆をとりだしたのを、その新鮮な豆の香りとともに思い出す。当然、その夜のおかずは豆料理であった。豆ごはん。ソラマメやグリンピースの煮つけ、卵とじ。
特に取れたてのソラマメやエンドウを入れて炊いた豆ごはんは美味しくて、子ども心にも季節感のあふれる味覚であった。
数日前、自家で取れたといってこんな豆をたくさんいただいた。ちょっと見、さやえんどうのようでもあり、エンドウのようでもあるが、正式な名前は『スナップエンドウ』という。
さやえんどうよりずっと大きくてサヤも大きい。しかし大きくてもこの豆はサヤごと食べられる。茹でるとすぐ柔らかくなり、丸ごと食べると、エンドウとさやえんどう両方の風味が楽しめる。
子どもの頃、祖母に作ってもらった豆の中にはこんなのなかったがなぁ、と思うのも当たり前、平成の御代になって栽培が広まった新品種なのだ。(アメリカ渡来という)
一人暮らしには有り余るほどの量なので二回に分けて料理することにした。この豆はサヤごとさべられるが、サヤの両側にある筋は取っておく。新聞紙を広げ、筋をとると、子どもの頃祖母と一緒にさやえんどうの筋取りをしたことを思い出し懐かしかった。
一昨日は、これと厚揚げの卵とじ、(豆は一緒に煮ると煮すぎるので後から入れる)
そして今日はジャガイモとベーコンと豆の炒め物をした。(ジャガイモは事前に茹でておく)
ソラマメで豆ごはんも作りたいが、おいしく炊ける最少量でも独り暮らしには多すぎるので、作れないでいる。